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 今週になって少し梅雨らしくなった博多の街である。雨に似合いの紫陽花もようやく本来の美しさを輝かせ始めたようだ。

金曜日の朝日カルチャーからの帰りに、博多駅前広場の飾り山の山小屋が目に飛び込んできた。博多祇園山笠は7月1日からはじまり、5月の博多どんたくと並ぶ博多っ子の祭りだ。その開幕に向けて、飾り山の準備が始まっていたのだ。


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 山笠と聞くと根っからの博多っ子ではないが、何かしら気持ちが弾む。生粋の博多っ子たちの思いは如何ばかりか。「流れ舁き」から始まり、「追い山ならし」、「集団山見せ」などを経て15日の「追い山」本番まで街はじわじわと祭り気分が盛り上がって来る。街で見かける法被姿の男衆たちが街を祭りの色に染め上げてゆく。

 市内の飾り山は14箇所で、わざわざ見物のために出かけなくとも、買物に出た先々で見ることが出来る。飾り山の前には椅子が置かれている場所もあって、色々な年代の人が飾り山の由縁が書かれた立て札を読みながら動くわけでもない飾り山をじっと見ている光景も珍しくはない。

カレンダーを見て、山笠の日程と仕事の休みが合えば出かけてみようかと思う。福岡に住んで三十年、今まで一度だけ15日早朝の「追い山」を見に行ったことがある。見物の私たちにも伝わってくる一種独特の緊張感が何とも言えなかった。今年の「追い山」は土曜日にあたっている。いつもの年より見物客は多いだろう。夜中から出かける体力があれば今年はチャンスかなと思う。


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 駅前の広い道路では地下鉄工事が進み、その脇を真新しい二連結バスが海外からの観光客を乗せて走りだした。追い山が終わると博多の街は梅雨が明けると言われている。


   夏へ向け博多の街は動きだす静から動へと山笠のごと


# by minaminouozafk | 2017-06-24 10:12 | Comments(6)

今年の梅  大野英子

今年は豊作の予感がしていた。
しかし、母の三回忌やなにやかや忙しく、6月に入って梅を摘む機を逸していた。
先週末、漸く準備を整えて実家へ。
うー、梅の木の下には黄色く熟した相当数が落ちている。
もちろん、落ちたものは傷が入り使えない。
熟した実から滴る蜜で、下葉や周囲はぺかぺか。
虫も寄って来ている。
とにかく、枝に残った梅を片っ端から摘む。
そして、落ちた実をゴミ袋に集めて、伸びすぎた枝を切り詰めて、
ついでに周囲の雑草も抜いて、数時間。ようやくすっきり。

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わが家に持ち帰り、キズモノは避けて、洗って、なり口のへたをせっせと外す。

だんだん無心となってゆく。
ふと、・・・こんなことしている場合じゃない。と言う思いと、こんなことでもしていないとやってられないさ。と言う思いが交差する。
でも、健気に実家の庭ですくすくと育ってゆく一部始終を見てきたからには、そして敢なく地面に落ちた子達のためにも美味しく仕上げねば、と言う使命感の勝ち。
両親の仏前にも良い報告をしたい。

アルコール消毒し重さを計ると3kg超え、96個!
申し分のない量。そして、今年は実が大きい~。

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伝わりにくいかな・・・・・・
先ずは塩水で下漬け、ベストの日数は4日間だが、これからが梅雨は本番。
この明後日から一週間雨の予報。
三日連続で天日干し出来る日が早く来てくれるのを祈るのみ。
梅ちゃん達、しばし塩水の中で耐えてねと祈っていた。

   黴ないで、と願いて覗くホウロウの中に浮きゆくわたしの良い子

それから、ちょうど四日目。県歌人会の理事会のために休みを取っていた。昨日までは雨の予報だったのが、この三日間、曇のち晴れに変わっていた!
チャンス。早速、塩水から一個ずつ取りだし、アルコールをくぐらせ笊にON
ベランダに出すと奇跡が。

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さっと、薄日が射してきた。三日とも外出と仕事で、途中ひっくり返すことは出来ないが、塩水の中よりましだろう。

今日で三日目。何とか乗り切れそうな空。半年後が楽しみ。


# by minaminouozafk | 2017-06-23 05:54 | Comments(7)

国道262号線を北へ。かつての萩往還と重なる道が通勤路だった。

山口を出ると萩まで、途中佐々並と明木の信号以外はずっとのノンストップの道。山を縫うように続く道なので、四月の桜、新樹の緑、桐の花…とその折々の自然が美しく、このまま仕事を休んでここにいたいと思うこともしばしばだった。

その中でも心待ちにしていたのが六月の合歓(ねむ)の花。

その時期、萩往還はずっと花合歓の道となる。

花の季になると静かに姿を現し、花が終わるといつのまにか山の緑に紛れてしまう。その控えめさ、淡紅の花(正確には花蘂)のおぼろな風情が好きで、ひそかに合歓街道と呼んでいた。

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日曜日に佐々並まで車を走らせた時はまだ咲いていなかった。

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おとといからの雨で市内の合歓が咲き始めた。合歓は雨の相応う花。



象潟や雨に西施がねぶの花    芭蕉

昼間見し合歓(かうか)のあかき花のいろをあこがれの如く夜憶ひをり   宮柊二



合歓の花はまた、女性の姿を思い起こす。

伏し目がちではかなげで、どこか魅惑的な。

柊二の歌に人の姿はないけれど、合歓の花に重なって美しいい女性の面影がほの見える。



萩往還の合歓もきっと咲き始めたことだろう。

週末は萩まで車を走らせたいと思う。

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葉を閉じた合歓。

            ネムの名は夜、葉を閉じ合わせて眠っているように見えることに由来するという。


合歓街道とひそかに呼べる季(とき)ありておぼろに霞む人も車も


# by minaminouozafk | 2017-06-22 04:26 | Comments(8)

6月歌会は、講師に木畑紀子さんをお招きすることができた。

おそらく、しばらくはこの歌会のことを反芻することになるだろう、そんな歌会になった。

すでに、要を押さえた早苗さんのレポートが上がっている。
(昨日の記事です。タイトルのこと、ありがとうございます)

講演資料「宮柊二 いのちの歌」には、25首の柊二作品が引かれていた。

おそらくは知らるるなけむ一兵(いつぺい)の生(い)きの有様(ありざま)を
  まつぶさに遂(と)げむ                      柊二

これはその4番目の歌。

柊二の歌業全体に目を配りながらのお話に、40分という時間は不足も不足だったけれども、
そのなかでも特に深く立ち入った歌がいくつかあった。この「おそらくは」の歌もその一つ。

岩波文庫版『宮柊二歌集』(宮英子・高野公彦編)。

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通常、柊二の歌をみるのに、この文庫版を使っているという人は多いのではないだろうか。
なんと言っても携行に便利――。

さて、木畑さんはこの4番歌をより深く理解するために、
(歌集中の)その次に置かれた歌を併せて見るべきことを示された。
ただ、この歌は、岩波文庫版には載っていないとのこと。

鉄は熱いうちに復習しなければもったいないということで、
怠け心がなにか言い出すまえに、手元の『宮柊二集』1(岩波書店)をひらいてみる。
4番歌は、「志(こころざし)」という小題のもとに収められた3首中の1首目。

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木畑さんは、この2首目の、

おほかたは言(こと)挙(あ)ぐるなくひたぶるに戦ひ死にき幾人(いくたり)の友
                                     柊二

という歌を口頭で引きながら、柊二の「死の覚悟」のことを話されたのだった。
――いのちのことを話されたのだった。



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                 〈実家の庭の柊〉

  納豆をかきまぜてゐる箸のさき記憶のなかの歌会ひかる


# by minaminouozafk | 2017-06-21 05:28 | Comments(7)

6月18日は、コスモス福岡支部歌会@アクロス。

年に一度の、本部から講師を招聘しての、通称「出前歌会」。


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歌会会場風景




講師は、木畑紀子氏。

歌集に『女時計』『モニカ』『水繭』『歌あかり』『冬暁』

評論に『雨宮雅子の歌101首鑑賞』『曙光のうたびとー桑原正紀』

歌・論ともに優れたコスモスの中心的な歌人である。







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司会の有川知津子氏  大野英子氏  講師木畑紀子氏


出詠歌数40首。

1首1首に対して誠実に向き合い、添削、場合によっては大胆な改作もしていただいた。




参考になるご指摘をいくつか紹介しておこう。



・「ごと」「らし」「か」などを使いがちだが、作歌態度として、少々正直すぎる。~のよう、~らしい、~なのか、のように事実かどうかわからないけど・・・という態度で詠まれると説得力に欠ける。確定した事実として詠んだ方がいい。

・1首に対して、2つ以上の解釈が生まれる作品がある。読みは読者に一任すべき。作者としては、自解によって読みを誘導するのではなく、自分の意図した通りに読んでもらえるよう表現を工夫するべき。

・詩的な表現の作品に惹かれたが、少々詰めが甘い印象。最低3日は寝かせて、客観的に推敲をすると良い。



穏やか、かつ、明晰な口調で鑑賞、添削を進める木畑さん。場内には心地よい緊張感が溢れていた。




その後、ミニ講演。「宮柊二 いのちの歌」と題された講演は、柊二作品25首を引いて、柊二がその生涯の中で「いのち」とどう向き合ってきたのかを明らかにしたもので、まさに珠玉の40分。木畑さんが「おまけ」として下さった「宮柊二 歌かるた・植物 動物篇」も楽しく、ありがたく・・・。




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ミニ講演「宮柊二 いのちの歌」


至福の4時間なのだった。




その後、「梅の花」に場所を移して懇親会。

おもてなし好きの福岡人、木畑さんを囲んで歌がたりで盛り上がった。気さくで、ホスピタリティ溢れる木畑さん。有名歌人の、こんな一面に触れられるのが「出前歌会」のいいところ。



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木畑紀子氏を囲んで
一同、楽しそう


木畑さん、本当にありがとうございました。

福岡支部のみならず、北九州、柳川、佐賀、熊本、長崎・・オール九州から馳せ参じた会員一同、お腹もこころもいっぱいになった一日でした。




ふたつ名のあるはたのしも花韮はベツレヘムの星わたしはモニカ

               木畑紀子『モニカ』

木畑さんは信仰の人。受洗名のモニカは「祈りの人」という意味。ごくごく個人的な関わりを言うと、私が生涯最も困難を極めたときに助力を求めたのが木畑さん。公私にわたり、最も信頼のおけるひとりなのだ。





うた詠まむこころに灯ともしゆく木畑紀子氏うた語りして




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木畑さん包囲網を敷く南の魚座メンバー
(一部を除く 笑)






# by minaminouozafk | 2017-06-20 08:04 | Comments(7)



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水無月の日本海を北上し北国を一週間かけてのんびり電車で巡った。6月なのに青空のした毎日数時間の電車と二万歩の移動。無事に帰ってきて心地よい疲労感です。

旅行のプラン作り大好き、美味しいもの電車大好き夫が主導の尻尾の旅。


〈一日目〉

6月なのに朝から青空。新下関駅から、さくら540号で新大阪へ。

新大阪から、サンダーバード15号で金沢へ。


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駅構内で金沢おでんの昼食。

近江町市場を経由して金沢城址、兼六園を廻る。帰りに近江町市場でえび三昧のお寿司をつまむ。夜は庄川の鮎や金沢野菜。


〈二日目〉

今日から日本海北上。

金沢駅から北陸新幹線はくたか558号で上越妙高駅、上越妙高駅から、しらゆき3号で長岡駅へ。長岡駅から、上越新幹線 とき315号で新潟駅へ。新潟駅で、いなほ5号に乗り込む。

       

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金沢駅で購入した笹の葉寿司を食べながら、左手は日本海の蒼、右手は雪が残る立山連峰が続く。

秋田駅に到着し、ホテルにチェックインして久保田城址の千秋公園を散策する。夕食は比内地鶏。前菜も燻製も美味しい。焼き鳥もパリパリジューシーで絶品。


3日目〉

秋田駅から、リゾートしらかみ1号に。ハイブリッドの新車両 橅。車内には「おらほ」というカウンターがあり、地酒も飲める。


      

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東能代で進行方向を変えてからはひたすら左手は日本海ブルー、右手は白神山地。ほろ酔い気分の鯵ヶ沢駅を過ぎた頃、車内での津軽三味線の生演奏がはじまる。津軽じょんがら節がお腹に心に響く。


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終点ひとつ前の新青森駅で降車。はやぶさ13号で青函トンネルを抜け、北海道新幹線の新函館北斗駅に到着。大好きな函館の坂道を散歩して五島軒で早めの夕食。 

函館山から沈む夕日と点灯していく夜景を愉しむが、あまりにも人の多さに辟易。

      


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4日目〉

肌寒いなか函館の朝市を覗く。今日も良い天気。新函館北斗駅から、はやぶさ16号で仙台へ。


      

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仙台ははじめて。さっそく仙台駅近くで牛タン定食をいただく。熱々でシンプルに美味しい。広瀬川を渡り青葉城址へ。公園も通りも本当にケヤキのみどりが美しい。仙台には3連泊。


5日目〉

松島方面へ。


まず、東北本線で国府多賀城駅に降り立つ。小高い丘の国府跡には芭蕉の碑もあった。菖蒲が見頃でとても綺麗。


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塩竈に移動し鹽竈神社に参拝した後、お昼はお寿司。ウニ、マグロ、ボタンエビ、煮穴子と絶品。マリンゲート塩釜から遊覧船で松島へ。



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五大堂、瑞巌寺をまわり仙石線で仙台にもどる。夜は地酒とおでんでゆっくり。


6日目〉

きょうも青空。仙山線で山寺駅へ。山寺は正しくは宝珠山立石寺といい芭蕉の「閑さや岩にしみ入る蝉の声」で有名。早朝の山寺駅は人もまばら。

   

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まず根本中堂に参拝し、奥の院まで千段ちょっとのスタート。木漏れ日のなか気持ちいい。下山途中の五大堂からの眺めは絶景。最上川支流の立谷川の河原でひと休み。


      

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風が心地よい。山寺駅から山形駅に。お昼はあっさり山形ラーメン。霞城跡の公園、歴史館などをまわり駅にもどる。山形新幹線つばさ号で福島へ、東北新幹線やまびこ号で仙台にもどる。 

夕食は貝づくしの店で。はじめてのホヤ。意外と大丈夫。三陸の牡蠣、ミル貝、ホッキ貝、ホタテと貝づくし。味噌汁、釜飯までしっかりいただく。


7日目〉

    

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今日は青葉の仙台から新幹線を乗り付いで帰るだけ。東京駅のホームはむわっと暑い。夕方の新下関駅はもっと蒸し暑いがほっとする。


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とりあえず忘備録のような旅の記録。



北国の新幹線の色うるはし やへやまの翠わたつみの蒼

ななみ




# by minaminouozafk | 2017-06-19 07:50 | Comments(7)


先日、家人が部屋の片づけをしていたら、古い

縫いぐるみが出て来たと持ってきた。

あまり可愛くはない猫のガーフィールドだ。

たぶんアメリカ出張時の、次女へのお土産だろう。

ガーフィールドは日本ではあまり人気がないが、もう40年ほどアメリカの新聞に連載されている漫画の主人公だ。

30年以上前、まだ娘たちが幼児だった頃に、一年間アメリカの中西部で家族4人で過ごしたことがある。



そのときに取っていた新聞〈オームステッド・トリビューン〉に連載されていたのがこのガーフィールドだった。太りすぎで、しょっちゅう飼い主のジョンからダイエットをさせられては、必要がないと逃げまわる、少し横着な猫なのだ。



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       虎ではありません、不機嫌な猫です。

大体において、アメリカの漫画やアニメの動物は可愛くない、見かけだけではなく、行動もだ。

この、怠け者で大食のガーフィールドはそれでもあちこちで縫いぐるみや、宣伝用のキャラクターになっていた。




でもこの縫いぐるみは、なんと甲斐甲斐しくアウトドアスタイルだ。リュックと水筒、杖も用意している。

ガーフィールドにもアウトドア志向があったとは驚きだ。アメリカ人、とくに中西部の人達はその傾向が強いので反映しているのかもしれない。



今夜、わが家に帰省する予定の次女にこのガーフィールドを見せたら何と言うか、ちょっと楽しみだ。

押入れに長くありたる縫いぐるみガーフィールドの渋面そのまま



# by minaminouozafk | 2017-06-18 08:35 | Comments(7)