カテゴリ:歌会・大会覚書( 33 )

大会二日目の朝を、これまでになく気持ち良く迎えた。
お天気のおかげ?昨夜の宴会が早めに切り上がったおかげ?
いいえ、これまでの大会は晨朝実作というコスモスの長~い歴史の中に培われて来た、歌会前に2首作品提出という慣例があった。
今回は、先週記したように題詠1首をすでに提出済みなのだ。

で、穏やかなこころで朝食!
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一人暮らしにはありがたい品数。

いよいよ、歌会
早めに会場入りしたつもりだったが、大半の方が着席し、高野さんが旧かな、新かなの混在の多さ、怪しい言葉は辞書で必ず確認するよう等々、詠草提出の際の注意事項を(辞書の引き方までも~)話して下さっていた。
続き、間違いは選歌の時に選者が訂正するのだが、間違いが続く人は訂正された事にも気づいて無いのだろう。歌に取り組む姿勢が問われる。
と厳しいけれども大いに首肯するものだった。

9時40分過ぎ、題詠詠草集到着(夜なべをして下さった入力担当のみなさまありがとうございます)
そして10分程の選歌を終えて、お若い方々による集計。
今回は会員、選者とも2名ずつの評。
気になる歌には、高野さんがコメントを添えて下さった。

互選高得点同点2名と高野さんのコメントを紹介。

 みかん色の半月浮けりこの月が満ちて平成最後の中秋(高野選)
                    土屋美代子さん 
年に一度しかない中秋であり平成最後であるという知的に処理された歌。平成を惜しむ歌。こういう平成の思い出の歌が出て来るのを期待していた。

 をさなごの手からこぼれし金平糖一つひろへり夜明けの部屋に(水上選)
                    田中 泉さん
金平糖は題詠としてとても良いが、背景が見えない。歌が出来たときは第一段階の楽しさ。繰り返し推敲すれば楽しみが増える。それを繰り返すと思いがけない良い歌になるときもある。だめなときは最初に戻る。

みなさん、歌会の雰囲気に慣れた事もあったのだろうが、題詠で一つのテーマを共有していたせいか、初日より活発な歌会となった。
後に、ほかのグループもそうだったとの声も多く聞いた。

そして表彰式、さよならパーティー。

初日は真っ赤なワンピース、二日目はグリーンのゆかりさんの乾杯。明るく優しく、みなさんを労って下さった。
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最高得点歌のわれらが晶子さん。

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グループ高得点の福岡の美魔女、増田順子さん。
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表彰式の今年の副賞は、な、なんと高野さん手書きの漢字一文字が金石文で書かれた扇子。落款付き!全て違う文字を書かれたそうです。家宝になりますね~。
金石文は青銅器に刻まれた文字だということを増田さんが書の池田櫻先生に聞いて下さった(支部報「水城」の題字の池田先生感謝です)
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写真は増田さんがいただいた〈楽〉いつも明るく廻りを楽しく盛り上げて下さる増田さんにぴったり。

パーティーは時間をたっぷりと取って下さっていたので、流れ解散のようになったが、われわれは最後まで別れを惜しんで過ごした。

佐賀から参加の秀島美代さん(私のお隣り)と木原師子さん(りかさんのお隣り)を労う一枚。秀島さんも題詠グループ高得点で表彰された。みなさまおめでとうございます!
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最後に福岡からの参加メンバーで受賞者を囲んで(また一人足りない)
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大会前、日程が発表されると、こんな厳しい大会だったら来年からは参加したくない!との声も出ていたが、終ってみると、本当に楽しく充実していた。また、参加したい!と喜ばれる声へと変わっていた。

私自身も部屋にこもって、たった一首、されど一首と向き合う2時間を東京の夕日を見ながら、藤沢周平作品「たそがれ清兵衛」の人生へ心を飛ばしていた。

田中泉さん作品への高野さんのコメントと同じように繰り返し推敲する楽しくも贅沢な時間。
平成最後の大会で、かけがえのない時間をプレゼントして貰ったのだと思う。

今回の企画を立てて下さった編集部のみなさまに、本当に感謝いたします。

        歌会をふたりひそひそ語り合ふ機窓のあをぞら闇となるまで

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by minaminouozafk | 2018-10-05 06:18 | 歌会・大会覚書 | Comments(6)

日程を簡潔にかつ楽しく報告してくれた火曜日の有川知津子ことちづりんから、詳細を託された。かいつまんで、写真を交えご報告を。

高野氏による開会の挨拶。
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簡単なご挨拶の後は、進行役の桑原さんのお仕事を奪うような懇切丁寧なる大会スケジュールの説明。桑原さんは困惑気味。

今年は新しい試みで「心の花」の藤島秀憲氏が講演のゲスト。
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演題は「白秋、信綱の似ているところと似てないところ」
先ずは二人の生い立ちの違いを一覧表にして、信綱を中心に、本名佐々木が佐佐木となったいきさつから家系の話まで白秋と比較しながら丁寧に楽しく解説してくださった。
そして本題。〈同じ素材でも〉という項では歌い方の違いを。

信綱 ほほゑめばはつかに見ゆる片ゑくぼトマトが赤き白がねの皿『新月』
白秋 ただ一つお庭に白しすべすべと嘗(な)めつくしける犬の飯皿『雀の卵』
信綱は四つの素材を詠んで一つの場面を作り、白秋は庭から始まり皿にズームイン。皿だけを詠むねちっこさ、とも。

信綱 千くまあがた川上郷(がう)は川原(かははら)も山高原も月みぐさの国『山と水と』
白秋 あの光るのは千曲川ですと指さした山高帽の野菜くさい手『海阪』
この二首も信綱は大きな景を国へとさらに大きく纏め、白秋はこの歌もズームインして景をはっきりさせ、生活臭を漂わせる人間臭い歌。

信綱 ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲『新月』
白秋 塔(あららぎ)や五重の端反(はぞり)うつくしき春昼(しゆんちう)にしてうかぶ白雲『白南風』
信綱の歌に関してここだけの話を呟かれ(私は口が堅いので内緒)信綱は外側をなぞるように歌い、白秋は内側を撫でるように歌う。と含蓄のあるお言葉。

「ズームイン」「生活臭」「内側を撫でる」改めて白秋の系譜であるわたしたちの心情であり信条を再確認させていただいた。
もっと、ねちっこく詠まねば~。

信綱 顔よきがまづもらはれて猫の子のひとつ残りぬゆく春の家『新月』
白秋 ひいやりと剃刀(かみそり)ひとつ落ちてあり鶏頭の花黄なる庭さき『桐の花』
さて、この二首、隣席のちづりんと、同じ素材って何?ひとつ?
とハテナな頭で聴き入った。
信綱は残された猫を詠み、白秋は剃刀を詠み、残されたものによりストーリーを感じさせ、両者、無常観を際立たせるという共通項を述べられ、深く納得したのであった。

他には〈童心〉では信綱は子供の仕種中心の詠みで、白秋は子供がいる場面を詠む。なるほど、不参加の方も聞いただけで白秋の作品がいくつか浮かんでくることだろう。
他にも〈富士山の歌〉〈音楽性〉〈その他〉終始穏やかに楽しく、わかり易い解説。
全てを記したいところだが、それは参加者の特権として先を急がねば~

藤島さんは、落語にも造詣が深く、私は以前『短歌研究』の連載「短歌と笑いときに寄り道」の頃からのファン。
現在も総合誌などに三つの連載(でしたっけ?)を抱える多忙な中、ご自身はこの講演を二夜漬けぐらいの勉強で申し訳ないと語られたが、あまり縁の無かった信綱のこと、白秋の再発見をさせていただいて大いに感謝である。
ちなみに現在は『歌壇』での連載「短歌の周囲ーこの本あの本」オススメで~す。

そして歌会
私はAグループ、高野公彦氏、清水正子氏、橘芳圀氏、水上芙季氏と共に選者を務めたが清水氏の欠席により、な、何と藤島秀憲氏が選に加わって下さった。
高野さんは怖いけど、嬉しい!
急な事にもかかわらず、講演と変わらぬ優しい語りで的確な評をいただいた。
歌会は会員2名の評の後、選者が交代で1名の評。

内容は次々回の支部報『水城』での各グループの報告を読んで頂きたく、私の作品について高野さんのお言葉を。
実は、どう評価されるかドキドキしながら出した作品。

〈日本脱出組行列すパスポートセンターのカウンター前に廊下に〉
会員の方からは、リズムが悪い、字余りとやはり不評。以下、高野さんのコメント。

現代短歌は複雑な句跨りの歌が多い。句跨りの切れ目を探りながら読むと五七五七七のリズムに乗っ取った歌だと判る。読みこなす力を持たないと現代短歌を読んでいると言えない。
歌は単純。日本を脱出したい人が大勢いると言う内容はそれだけだが、日本人の傾向に対してこれでいいのだろうかと言う気持ちがよく出ている歌。まっとうに批判している訳ではないが探りを入れている。「日本脱出」と言えば塚本邦雄の歌を連想する。あの歌を知っていれば句跨りも理解できる。歴史的名歌を記憶しておけばよい。

ああ、わかっていただけたと安堵。
他の作品に関しても「五七五七七で切って詠むことが大切。散文のようにだばだばと読んではいけない」と常に短歌のリズムを意識することの重要性を折々に語られたことが印象的だった。

高野さんからは、あやふやな評にはツッコミを入れられ、へろへろになり終了。

そして、各自題詠〈平〉を2時間の熟考の末、提出。
私はホテルの窓からの夕焼けで一首。
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懇親会。
お約束の福岡メンバー、元福岡の大西淳子さんと共に藤島さんを囲んで。
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余興はお馴染み、純黄賞シスターズ(と、勝手に命名)の昨年より更に切れが良くなったチアダンにはじまり、福士りかさん、なお&芙季の掛け合い漫才、と綺麗どころがずらり。なお&芙季は写真、動画撮影禁止令発令。
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この写真で入れ込み具合を想像してね。
そして、高野さんの「僕の細道うたの道」に写真で紹介された東京歌会新年会での歌と踊りをご披露。練習10分という、みなさんのはじっけっぷりが見事。
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また、書きすぎた。
2日目は、来週ーー。かも。他のメンバーも紹介よろしく~。

       壁面がわうごん色の市ヶ谷に〈夕焼け小焼け〉鳴る十七時


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by minaminouozafk | 2018-09-28 07:12 | 歌会・大会覚書 | Comments(6)

9月22日(土)・23日(日)、アルカディア市ヶ谷において、コスモスの全国大会が開催された。時間割は次のとおり。


   22日(土)

 開会挨拶 12:30 高野公彦氏

 講  演 12:50 藤島秀憲氏(「心の花」)

      「白秋、信綱 似てるところと似てないところ」

 歌 会 Ⅰ  14:00~16:30

 題詠作成 16:30~18:30

 懇 親 会  18:30~20:30

   23日(日)

 歌 会 Ⅱ   8:50~11:40


このあと、「表彰&総評」「さよならパーティー」があった。


ここにあえてスケジュールを示したのには、わけがある。実は、今大会はいつもと違ったところがあった。二日目のところに見える「歌会Ⅱ」という題詠歌会の存在である。


初日の歌会Ⅰは、事前に提出していた歌を批評する。すでに、選歌・集計済み。

一方、歌会Ⅱはというと、――。題は歌会Ⅰ終了後に発表(封筒から粛々と題が取り出され発表されるさまは、将棋の封じ手のそれに似ていた)。締め切りは、2時間後の18:30。提出場所は、懇親会会場前の箱の中。つまり、題詠の一首が、懇親会への(つまり夕食への)通行手形なのである。したがって、空腹の脳細胞は、とにかくなんとか一首を仕立て上げようと必死の集中にみずからを駆り立てることになる。おもうつぼなのである。


それで、こうして成った一首をどうやって次の日の歌会にのっけるかというと、その日の夜のうちに、担当者が夜なべ入力をする。それが翌朝には、詠草集となっている(なっている、といっても、もちろん、こびとさんが出てこないかぎり働きびとのおかげである)。二日目の朝、各部屋に配達された詠草集は、整然とみなの手にわたり、その場で選歌・集計が行われ、ただちに歌会に入るという流れ。


ほんとうに、大会に限ったことではないが、さまざまな立場の人々の細やかな働きによってこの世界のいとなみは支えられている。(かくいう私も集計作業の補助という恩恵にあずかった。作業をともにしたお二人との間に湧いたちょっとした連帯感が楽しかった。はじめて親しくお話しさせていただいた)


そうそう、この記念すべき大会の題は「平」であった。


歌会は、グループ歌会でA~Eの5編成。

私はBグループで記録係を仰せつかっていた。このグループの司会は、大先輩の小田部雅子さん。今回はじめて傍で仕事をさせてもらった。大会前に、「小田部さん? 勉強になるわよ。よかったね~」と言った人があったけれど、まったくそのとおりで、その理由がよく分かった。歌会は、巧みに評者の言をとりまとめる小田部さんの司会によって滞りなく進んだ。進行だけのことではない。準備にも気持ちがこもっていた。


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         《小田部さんが準備してきていた時間配分表と名札》


記録係(タイムキーパーでもある)の私は、時計を眺めているだけの仕事だったのに、その時計でさえ小田部さんご持参の置き時計なのであった。


さて、今大会の最高得点歌は、このブログ日曜日執筆者の晶子さん。


たんすの鐶鳴らしてあそぶみどりごのことば未満のやはらかきこゑ  大西晶子              


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 歌会は「コスモス」の風合いというものを考えるよい機会になる。人々の批評を思い返すにつけ、こうやってコスモスの歌風は継承されてきた(ゆく)のだなあ、とそんなことを今もふんわり思っている。


 今回、私のカメラが撮った一枚きりの人物写真。ここに愛蔵しておきたい。


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  あめつぶにつつまれやすきわが嗄声救はんと傘を差しだすひとり



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by minaminouozafk | 2018-09-26 07:00 | 歌会・大会覚書 | Comments(7)

7月8日(日)、

「COCOON」第8号の批評会=COCOON第12回批評会があった。


前日までに、折からの大雨の影響で道路や線路が冠水した地区の友人たちから、

出席できない旨の連絡がCOCOONのメーリングリストに届けられていた。


福岡空港は、他の都市に比べて市街地に近いところに位置する。

うちから空港まではというと、いつもより車が多いくらいのもので、特段の規制もなく、

無事、梅雨空の福岡を出発することができた。


東京は晴れ。すでに梅雨は明けている。ひかりが眩しかった。


来られない誰彼を思い会場へ向かう。

みんな、それぞれの立場でいろんな事情をかかえて日々を過ごしている

出席したくても、それが叶わない状況はいくらでもある。


今回のように交通手段が確保できないこともある。

配偶者との駆引きがあったりする場合もあるだろう。

突然子供が熱を出したりするともうどうしようもない。


これに関連して、今日はCOCOONの創刊時から慣例を一つご紹介しよう。

「欠席者へのメーリングリストでの一首選」。

これは、欠席した人は、みんなから一首選んでもらえるというもの。


批評会後、出席者は、欠席した人の作品の中から一首を選んで伝える。

この一首選でしばらくメーリングリストはにぎわうーー、

批評会のちょっとした余韻のようでもある。(いいでしょ)


ところで、今回、二人の見学者があった。

一人はコスモス会員の方。

もう一人は、お母さんの勇姿を観にいらした輪郭のくっきりしたお嬢さんである。


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今回のマスクは、水上芙季さん作。うれし。


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翌9日、九州北部地方の梅雨明けが告げられた。


 梅雨明けたり向日葵の葉の破れより大蟻ひとつこちらへ出でて




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by minaminouozafk | 2018-07-18 07:46 | 歌会・大会覚書 | Comments(8)

5月13日は福岡で初めての試みである超結社歌会。

福岡を中心に、九州各地より約80名の参加がありました。

テーマは〈新しい時代の活路を開く短歌〉

1回は発案者の桜川冴子さんを中心に、かりん、まひる野、学生短歌会(九大短歌会、福岡女学院大学短歌会)が実行委員。

先ず、実行委員長の桜川冴子さんのご挨拶。

白秋の故郷である福岡は短歌の活動が活発。今日も15歳から80代まで参加があり、世代、結社を超えて一緒に実り豊かなものにするために年に一度の集まりを企画した。実行委員のバトンを引きつぎながら、福岡を短歌県にしたい。九州に住んでいる人が主役の会にしたい。との心強いお言葉でした。

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第一部はシンポジウム。
〈他ジャンルとのコラボを通じて〉というテーマ。
昨年、本日のパネラーである五名が五名の画家の作品とコラボし、設定された一文字をキーワードに作品を発表されています。

その時の絵と作品が映されるモニターを見ながら、他のジャンルと交じり合う短歌について考え、それぞれが絵から何を感じてどのようにして詠んだかを語られました。
パネラーは中島行矢、染野太朗、竹中優子、山下翔、桜川冴子(兼コーディネーター)

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五つのテーマと絵画を通し、どのような作品に仕上げるか、視覚を伴った題詠として、同じ絵を見ても喜びを感じたり怒りを感じたりと興味深い試みでした。
それぞれ、一首ずつ絵画と共に紹介いたします。

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〈風〉わがうちに残りしひとの足跡もいつしか風に均らされながら   中島行矢

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〈匂〉さくらばな枝焚かれつつ染められむわが哀しみの匂ひ立つまで   桜川冴子

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〈光〉ひかりが色になることふいになつかしく水面に折り曲げる筆先   竹中優子

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〈光〉どの尻もつやつやとして光りたりみづをまとひて人はかがやく   山下 翔

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〈花〉重くおもく垂るるのみなる花房のあかときをなほ消残る怒り   染野太朗

休憩を挟み第二部はグループ歌会。
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グループに分かれ1首につき二名を指名、最後に事前に指名されていたまとめの評者が総評を行うというスタイル。
それぞれのまとめの評者は
A
グループ 野田光介(やまなみ)、三輪良子(心の花)、染野太朗(まひる野)
B
グループ 藤野早苗(コスモス)、中島行矢(ポトナム)、竹中優子(未来)
C
グループ 中本吉昭(朱竹)、大野英子(コスモス)、山下翔(やまなみ)
Bグループの早苗さんは、ご本人の当ブログにも書かれていたぎっくり腰により欠席(残念!)染野太朗さんが快く、かけもち評をしてくださいました。

綿密に時間配分された司会者の進行と、若手歌人のスピーディなマイク廻しにより最後の質疑応答まで

滞りなく終了いたしました。本当に運営委員のみなさま、ご苦労さまでした。

初心者の方も多く、どのように詠めばよいのか、どのようにして結社を選べばよいのかと言うストレートな質問もあり、評者としても初心に帰るような思いでした。

シンポジュウムでは若い方が熱心にメモを取る姿や、歌会での福岡の若きエース山下翔さんの作者に寄り添うような丁寧な批評、歌会後は熱心でかわいらしい高校三年生女子と来年もお会する約束をした事、などなど新鮮でした。そして福岡の若い歌人たちのパワーを確かに感じ取りました。
閉会後は、会場一階の「魚民」に会場を移し、親睦会。

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           〈南の魚座「イケる口連合」のユリユリと、同じくイケる口の山下翔さんを包囲〉

これまでゆっくりお話しする機会もなかった他結社の方や若い方達とたくさん会話することが出来ました。さて、来年の運営委員はコスモス短歌会が指名されています。早苗さん、頼りにしていますーー。

      大雨は去り去りがたき別れぎはお互いエイコと気付く可笑しさ


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by minaminouozafk | 2018-05-18 06:35 | 歌会・大会覚書 | Comments(5)

4月8日(日)、

「COCOON」第7号の批評会=COCOON第11回批評会があった。

(お蔭さまで今回も無事出席することができました)


念のために補足すると、

最初の1年間は雑誌の準備期間で、

その間は、みんな思い思いに閉じた冊子を手に批評会に集まった。(なつかしい)

それで、創刊号批評会=通算第五回批評会となるわけである。


さて、6号から7号の間に、3人の方が新たに加わった。

この7号に作品は間に合わなかったけれど、見学、ではなく評者として参加!


ほどよい刺激によって心身ともに若返るというのは、ほんとうである。

新鮮な風を運んできた新会員の存在に、みなほのぼのと若返っていった。


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これは、「COCOON」裏表紙の内側の頁にある会員分布図(7号現在)で、

デザイン部門を担う松井竜也さんの作成。(九州、がんばりたい!)


松井さんが優れた編集技術をもっていることは、雑誌を手にすればよく分かる。

けれども実のところ、本当のすごさを私は分かっていないのではないかと思う。


なぜなら、「こんなふうに」とか「あんな感じで」とかリクエストがあると、

ひょっひょっとなんでも成ってしまうからである。


ちっとも難しそうなことをしていると思わせないのはお人柄であろう。


8号では、あらたな分布図が掲げられることになる。(たのしみ)


締め切りは目の前。今頃みんな頑張っているにちがいないのだ。

次の批評会にも、とびっきりの笑顔を持ち寄るために。


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今回の一枚。ね、若返ってるでしょ。



会終了後、いつものように輪を抜けて、ひとり空港へ向かった。


  草臥れたまぶた機窓に映りつつ夜間飛行と呼べば香(かぐは)し



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by minaminouozafk | 2018-04-18 06:53 | 歌会・大会覚書 | Comments(7)

1月14日(日)のCOCOON第10回批評会は、

スペシャルゲストに高野公彦さんを迎えて開かれた。


これはほんとうにスペシャルで、

高野さんは、出席者全員の作品に評をくださったのである。


その中で、批評で大事なことは〈解釈〉であること

〈解釈〉を抜きには評として成立しないことを繰り返し説かれた。


もちろん、高野さんの評そのものが、その実践であったから、

私たちはその理論と実践の展開を目のあたりにすることになったのである。

なんと贅沢なことであったか。


高野さんのまとめの評の前に、一人か二人の評者がたつという進行。


私たちの解釈が甘いところには、例えば、

「~と言いましたが、その主語は誰ですか。この歌から分かりますか」

などのような質問が放たれることもしばしば。

空気が締まったこと、言うまでもない。


つまり、

私たちは歌の評をしてもらっただけでなく、批評の仕方をも教授されていたのである。

そのときあがった注意点問題点をいくつか書いてみよう。


◇一首の独立性の問題

◇一首において必要な情報の有無

◇一首におけるイメージの分量

◇オノマトペのほどよさ加減

◇句跨がり問題

◇読者の負担になる語の使用の問題

◇描写と把握


などなど、である。


途中、

「厳密なヨミをする人達のヨミが集まってはじめて名歌になる」とも言われた。

厳しくも清々しい言葉と聴いた。


いつもの批評会とはまた違った緊張感につつまれて時間は過ぎていった。


ところで、

東京歌会を知る人には、どうやらこの日の高野さんはおだやかに映ったようである。


以下、歌会終了直後と休憩中の写真いろいろ。



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          ↑大松さんと高野さん

          ↓こちらの高野さんのほうが断然楽しそう~


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  一月の東京の空まぶしくて来世でもまた歌を詠みたし



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                  この度も、

        批評、感想などのお便りを寄せてくださったみなさま、

              心よりありがとうございました。

                 励みになります。


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by minaminouozafk | 2018-01-17 06:19 | 歌会・大会覚書 | Comments(7)


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11月19日の日曜日、山口市民館小ホールで「山口県総合芸術文化祭2017 短歌大会」が開催された。今年は山口市の引き受けということでコスモス支部長の山本さんが中心となって準備が進められた。何度かの打ち合わせ会議、審査会、当日の準備と慌ただしい日々。山本さんや事務局の瀬戸内さんたちは裏方のさらに細々とした作業も重ねられていた。そして、いよいよ当日。


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10時からの開会を前に準備万端の受付の皆さん



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開会式。主催者の歌人協会会長の長尾健彦氏の挨拶と来賓のご祝辞。



続いて、10時30分から池田はるみ氏の講演。前夜は池田さんを囲んで和やかな懇親会が開かれた。初めてお会いした池田さんはふっくらと包み込むような話し方をされる、お傍にいるとほっとするような方だった。あたたかなユーモアと哲学をあわせ持つ素敵な方で、ますます講演が楽しみとなった。

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テーマは「日常の歌」…暮らしとは面白いものではないか。切り取り方によって人それぞれの個性的なものが出てくる。というところから、近年発表された歌人の作品17首の鑑賞を通して「日常の歌」が読み手に及ぼすものに言及された。


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心に残ったことを少しご紹介。

・一番大事なことは場面を描くこと。場面がきちんと描けるとその人の個性が現れる。

・(日常の歌は)それぞれの人が自分の人生の中で得た一瞬が歌われる。(読んだ人はそれぞれ違うことを体験している)その一瞬の「場面」を描くことによって読み手の頭の中にその人のだけの場面を想像させることができる。再構築した場面はその人だけの感動となって響きかえる。

・他人の歌を自分の空間に組み立て直して同じように思った人がいるとのだと思うことは友だちを多く得たような親密さを感じさせてくれる。

・一人ではない、一緒に生きてきた、という寂しくない心をみんなに提供してくれるものが日常の歌。



一首に寄り添うような丁寧な解説で作品の世界を広げてくださる鑑賞と歌を詠み、読むことへの励ましとなる言葉にじんわりするとともに日常のささやかな場面を読んでみたいと意欲が喚起される講演だった。



講演の後は児童・生徒の部の表彰式。

1520首の応募があった中には出前講座として短歌の授業が行われた学校も。自分の言葉で感動が語られ、場面の立ち上がるみずみずしい歌に準備の時から皆さん感動しきりだった。校種別の1位作品を紹介すると


高校の部1位 山口県知事賞

東京に行きたいことを告げたときさみしげな目で父が見つめる           吉村真唯


中学校の部1位 山口県議会議長賞

新しいスパイクのひも大きめに結んで君は白線に立つ               奥さゆり


小学校の部1位 山口県教育委員会教育長賞

しゅわしゅわとあたまがもえそうたんさんすいへいきでのんでるおとなはふしぎ   鈴木里彩



昼食休憩を挟んで、午後からは一般の部の歌会と表彰式。

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選者は上村典子氏、玉木伸尚氏、長尾健彦氏、池田はるみ氏、百留ななみ氏、藤本喜久恵氏。それぞれの方が選出した作品について講評された後は質疑応答が続いた。同じ作品でも選者の読みの角度が違って一首の世界が広がる面白さに充実の時間を過ごした。


山口県知事賞

石垣の石それぞれに顔がある心もあると棚田の農夫       萩市 斉藤 定

山口県議会議長賞

飴色の角の丸まる物差しを妻はときどき孫の手にする     岩国市 弘兼 安雄


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実行委員長の山本寛嗣氏

すみずみまで行き届いた準備、運営。本当にお疲れ様でした。

児童・生徒の部を任されたものの、応募はあるだろうかというところから始まり、何をしたら良いのかわからないままの数ヶ月。いろいろな方のお力添えが本当に嬉しかった。他結社の方とも大会を通じて親しくお話しすることもできた。児童・生徒の部の選者の高崎淳子さんは大学の先輩でもあり、山口に戻られたことが心強い。来年は防府市での開催。今から心待たれる。



子どもより親の笑顔が充ち満ちぬ口角あげてといふ声もして

味噌汁の葱きざみをりこの朝葱きざむ人の丸い背思ひ


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by minaminouozafk | 2017-11-30 09:00 | 歌会・大会覚書 | Comments(7)

ちづりんに引き続き、一般の部のご紹介を。

当日は、快晴。

前日から同じ福津市にある実家に泊った私は、「宗像号」と言う宗像大社行きの、早苗さんが乗る高速バスを待ちこのバス停から出発。(やっぱ、田舎だ)


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今年、大きく変ったことは、昨年まで実行委員会事務局長を務めて来られた巻桔梗さんがご勇退され(長い間、お疲れ様でした)同じくコスモスの中村仁彦さんが後を引き継がれたこと。もちろん南の魚座メンバーも内、外からお手伝い。

そして新たに選者として昨年から福岡で活動されている染野太朗さんが加わり講演もお願いしています。


染野さんは1977年生まれ、17歳のときに「まひる野」に入会。「早稲田大学短歌会」にも参加。2011年出版の第一歌集『あの日の海』(本阿弥書店)で第18回日本歌人クラブ新人賞を受賞、20154月より1年間、NHKテレビ「NHK短歌」選者を担当。

昨年、第2歌集『人魚』(角川文化振興財団)を出版されました。


まだ青年と呼んだ方がぴったり来るよう爽やかな笑顔の新進気鋭の歌人をお迎えしての今年の大会、期待が膨らみますね。

午後12時、一般の部開催。

宗像大社の渡邉禰宜から、沖ノ島とともに世界遺産に認定された記念すべき年の大会であるとのありがたいご挨拶のお言葉を頂きました。


続いて、染野太朗さんの講演。演題は「平成生れの歌人たち」


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前置きとして、無所属の若い人達への短歌の広がりを丁寧に説明してくださいました。


1990
年代から2000年代はインターネットを通じ広がりを見せたが、その頃はどう展開するかは、まったくわからない状態で穂村弘さん、加藤次郎さんなどごく一部の歌人中心だったが2010年代になってがらりと変わってくる。

ツイッタ―、SNSを活用した呟きの広がりが短歌にとって相性が良く、結社外の人たちが、年齢、性別などの色んな縛りがなく繋がって行った。

ただのつぶやきで終るかと思われたが、インターネット上だけでは物足りなさを感じたのだろう、紙媒体に戻っていった。それは〈ネットで繋がり、活動は外で〉というかたちを取り、同人誌、個人誌もネットを活用して作りやすくなり、大学短歌会もОBを含めた同人誌の発行も活発になった。

出来た本は文学フリーマーケットで売るという方法がここ五年ぐらい続いている。

結社や地方、投稿歌人など、分断されていたと思われたものが、若い人たちは混ざりはじめ、あらゆるものがつながり始めた。

にもかかわらず世代間であるギャップ、それは一昨年議論が白熱した服部真理子氏の作品に対する小池光氏の発言が端を発する「わかる/わからない短歌問題」だった。世代間のギャップがなかなか埋まらないように思えた。では私に何が出来るかと考えたとき、ちょうど間の年代に当たる40歳になった自分は、両方の歌がわかるつもりでいるので、伝えていきたいと思った。

若い人たちは繋がっているのに、置いていかれ分断される世代があるのはもったいないと思う。若い世代が、どんな歌を作ってどんなところに意識を持って歌を作っているのかを、わかる範囲でお伝えしようと思ってこの場所に立っている。


と、時間を気にしつつも、時代の流れを丁寧に説明してくださいました。

そして、本題。平成生まれの歌人たちの個人誌も共に紹介しながら解説へ。


〇たてがみに触れつつ待った青空がわたしのことを思い出すのを(大森静佳・平成元年生まれ)

平成の新しさと、昭和の懐かしさを持っている年代。

モンゴルの旅の折の歌。馬に乗っているシーンだろう。

自分が自然の一部であることを思い出すことを、青空が自分のことを見つけてくれるのを待った。という詩的な表現。雄大な景色が広がり、歌の大きさが大森さんの一つの特徴。


「若い人たちは感情の見えないドライな歌を作りがちだと言われるが、熱情や感情を隠さず、定型に判りやすく収めることが出来る」とも語られたのは先頃の柳川での伊藤さんのコメントへの返答のようで興味深いですね。


〇涙腺といふせせらぎがあなたにもわたしにもあり露草あをし(吉田隼人・平成元年生まれ)

昔ながらの文学青年で文語表現も出来、口語の歌も出来る器用さがある。

涙腺を「せせらぎ」といい非常に瑞々しい。二人とも涙ぐんでいるような情景が浮かぶ。そこからいわゆる「涙腺」「せせらぎ」という水を思わせる縁語から「露草」を出し、読者として手渡されるものは、涙で滲んでいる向うに露草の鮮やかな青さが見えてくる。情景と共に詩的に表現している。

平成2年生まれになると技術的なものに強いこだわりを見せる人達が増えて、口語で詠む軽い印象があるが積極的に文語を生かそうとしている人が多い。


年代順に、多くの作品を詳しく紹介してくださいましたが、ここからは印象的な作品と作品の解釈を簡単に記させていただきます。


〇灯さずにゐる室内に雷させば雷が彫りたる一瞬の壜(小原奈美・平成3年生れ)

詩的。情景が鮮やかに浮かび、瞬間的なものを鮮やかに示す。

〇魚の聴く水面の雨よしづけさへ逃げかへりゆくその背鰭みゆ(同)

何かを察知する動きが見える。雨の音と水底の静かさも感じられる技巧的な歌。


若い人は仕事の歌がなく観念的と言われるが具体に即して詠むことが出来る

〇辞める未来、辞めない未来どちらにも寄らず離れず割る茹で卵(廣野翔一・平成3年生れ)

殻を割る乾いた音から社会に添えない悲しさを感じる。


〇冷えきった眼鏡はずせば真夜中の駅は光のかたまりだから(山階基・平成3年生れ)

疲れたのか、見たくないと思ったのか眼鏡を外せばただの光のかたまり(と、眼鏡を外す仕草を交えて)。目を瞑れば光に晒されても生きることが出来る。瞑りたい時に瞑れば良いのではないか。と、ここまで読み取っても良いのかもしれない。


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〇恋ですよ 芋の芋まで掘り起こしありったけポテトフライにしたい(阿波野巧也・平成5年生れ)

恋の高揚感。「ですよ」の微妙なニュアンス。若い人は日常で使う口語の細かいところを短歌に取り入れたい、日常から短歌を引き離したくない。自分に引き付けたところで詠みたいという非常に真摯な態度。


〇ブランコでどちらからともなく君が代を歌った だんだんと真剣に(武田穂佳・平成9年生れ)

歴史を背負っている「君が代」。結句、不気味さを感じ取って良いのかもしれない。


〇春の喉ぼくが叫んだかのような痛みのあれば 叫べばよかった(狩峰隆希・平成10年生れ)

逆の読みをして、こんな叫んだような痛みがあるのだったら叫べばよかった。叫べなかった、という濃い感情。


いかがでしょう。どの作品も瞬間の場面、感情の切り取り方がすばらしいですね。

「読み」と言う面でも勉強になり、みなさん、大いに刺激されたのではないでしょうか。

足早に一部を紹介しましたが、最後に「これからもいろんな所で書くなどして口語短歌について色んな人に知ってもらいたい」と締めくくられました。

始終、穏やかな語り口は若い歌人たちにとって、とても心強いお兄さん的指導者なのだという事が伝わってきます。福岡に来て下さって、ありがとう!


福岡では「福岡歌会(仮)」に於いて山下翔さん、竹中優子さんらと共に、若手歌会のご指導をされています。

染野さんが講師を勤められている福岡女学院のセーラー服姿の生徒さんが、午前中からの居残りで食い入るように聞いている姿が、初々しかった~。

休憩を挟んで、受賞者の講評。


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選者は染野さんと青木昭子さん、桜川冴子さん、そして昨年に引き続き私。

受賞作26首から2首ご紹介します。


福岡県知事賞      

押入れに象飼う如し打ち直しぼんと膨らむ布団蔵えば

              権藤久美子(うきは市)

福岡県教育委員会賞

カルパッチョの酸味するどしきみを祝ふけやき通りの初夏の午餐の

              鈴木陽一(福岡市中央区)


続いて、出席者全員の出詠作品の講評。この大会の大きな特徴なのです。

応募総数256首を4人で均等割りにしますが、受け持ち詠草の誰が出席なのかは当日で無いと判らないスリリングンな展開!!

受付の皆さんがチェックし、集計を出し選者に伝える。

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受付はてんてこ舞い。(それで、魚座メンバーはゆっくり講演を聞く余裕もなく、私が書いています。写真も少なくてごめんなさい。)

昨年は、受賞作を除いて各選者は10首前後の批評でしたが、今年は染野人気もあって参加者増、なんと桜川さんは25首もの大当たり。

午前中の小中高生の部に引き続きのお役目のなか、最後まで笑顔で丁寧なご批評をいただきました。

桜川さん、ご苦労さまでした~。


最後に、表彰式。つつがなく、終了いたしました。

ながながとごめんなさい。


当日お手伝いしてくださった、金英子さん、竹中優子さん、間千都子さん、他のみなさま、コスモスのお仲間(特に運営委員の最後まで緊張の面持ちだったのが印象的でした)本当にありがとうございました。みんな、やりきった感で、恒例の記念撮影を忘れていたのが残念。



     大会のあした実家で目覚めればやつぱり抜くよ秋のあらくさ


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by minaminouozafk | 2017-11-10 06:57 | 歌会・大会覚書 | Comments(8)

先ずは、この大会の選者でもある、小島ゆかりさんが紫綬褒章をご受賞されました。

おめでとうございます!

コスモス会員として本当に喜ばしいことです。


白秋先生の命日である昨日、北原白秋顕彰短歌大会は開催されました。

平日ですが、毎年この日は休みを取っています。魚座のメンバーも五名が参加しました。

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柳川駅から川沿いの道に入るといきなり歓迎気分。

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夜にはイベントが行われる水上ステージも今は静か。

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小さな水門に滑るように入ってゆくどんこ舟。ああ、柳川だ~。


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会場のあめんぼセンター前広場。木々も秋らしく色づいて来ています。

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受付は、コスモス柳川支部のメンバー。皆さんのご尽力で毎年恙無く会が運営されています。

今年の講師である伊藤一彦先生も、講演時にねぎらいのお言葉をかけられていました。


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今年の演題は「短歌のこころ」

伊藤一彦先生は、本年度の西日本文化賞社会文化部門を受賞され、本日、福岡市内で受賞式です。

おめでたいことばかりです。

先ずは20年続く「老いて歌おう」から受賞作を数首紹介され、ありのままの姿を詠った中に立ちあがるユーモアが歌の原点なのでは、と述べ、現代の若い人は、何を詠いたいのかストレートに表現せず、ある作風が流行のようなっている。同年代のみに受ければよいような姿勢が見えることを危惧されていた。


さて、本題では、現代歌人数人の最近の作品を紹介してくださった。その中で高野さんの作品を「短歌往来5月号」から3首。

高野さんのお人柄同様飾らない、ユーモアのある歌と共に、白秋の世界を受け継いだ美的感覚に通じる優れた作品として〈水面のひかりの膜よあめんぼのあなうらが踏む六点の銀〉を挙げられ、特に「六点の銀」は高野さんの技術力でなければ詠めない。と、この大会に相応しいお話が印象的でした。
そして、最後には自分自身の歌を詠み続けることにより、歌に特色は出て来る。評判の歌に囚われず、続けることが大切です。と締め括られました。


各選者の天賞を紹介します。
伊藤一彦選

我の名が父の思いし人の名と母よりきけば母の愛おし  宮崎 今村蕙子さん   

小島ゆかり選

南風(はえんかぜ)ごおんごおんと堰渡るしばし仰ぎて聴く我と犬   柳川 浦 純子さん   


高野公彦選

娘の家に目覚むるあした廊下ゆくちさきあしおと大き足音   長崎 黒田邦子さん


みなさん、おめでとうございました。

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最後は恒例の南の魚座包囲網による1枚。

伊藤一彦先生、ありがとうございました。


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一昨日は後の名月と言われる十三夜。

大会の帰り道、わが家に近い中洲の空に浮かぶ1日遅れの月。


     秋風がさざなみを生む掘割のおもてをゆるりゆくどんこ舟

     はくしうの月が夜闇を照らすころ湧きゐるならん水上パレード


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by minaminouozafk | 2017-11-03 07:11 | 歌会・大会覚書 | Comments(11)