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2020年 02月 06日 ( 1 )

ここ最近、オノマトペと縁があるようだ。

白秋短歌大会での新沼野さんの「りりここりりここ」や県大会での夕暮の「ボビィの顔がぢぐざぐになる」など印象的なオノマトペに出会えてうれしく思っていたら、仕事でもオノマトペを調べることがあって、ネットで検索したり、本棚に飾っていた『くらしのことば擬音・擬態語辞典』(山口仲美編 講談社)を久しぶりに捲ったりしている。


谷川俊太郎はオノマトペを「おとまねことば」と「ありさまことば」と呼んでいて、「おとまねことば」は物音や声をまねる擬音語、「ありさまことば」は状態や心情など音のしないものを音によって表す擬態語を表している。こんな風に呼ばれるとすっと頭の中に収まってくれる。

日本語はほかの言語と比べてオノマトペが豊かで、中でも擬態語(ありさまことば)の語彙の豊富なことが特徴だという。「とことこ歩く」とか「ぴかぴか光る」とか何の疑問もなく使っているけれど、音のないものに音を感じているわけで、考えてみると不思議な感性~。



さて、さきほどの『くらしのことば擬音・擬態語辞典』は辞典としてだけでなく、途中途中に挟まれているコラムが実はとても面白い。

少しご紹介すると、例えば鶏の鳴き声が日本語で「コケコッコー」なのに英語では「コックワ ドゥードゥルドゥ」など国によって違うのはなぜか。(擬音語は「言葉」なので、それぞれの国の「言葉で使う発音」で写しとらなくてはならないし、どの音に近いと感じるかは使用者の感性に任されるから)とか、30年前しばしば使われていた「ガタピシと鳴る階段」や「チクタクという時計の音」などに代わり、現代(この辞書は2003年発行)では「チン」というレンジの音や「ビッ」というリモコンの音などの電子音が多用されるように、擬音語は社会を映し出しているとか、オノマトペに関するトリビアが楽しく語られているのだ。


興味深かったのは、「ぶ」の音。「がぶがぶ」「ざぶざぶ」「しゃぶしゃぶ」「ずぶずぶ」等々二つ目の音に「ぶ」が来ると、すべて水や水分に関係のある音や様子を表す語になっていると指摘されていた。発音に意味を与える力があるという。

本質を感覚的につかむオノマトペは実感に訴える力が強いので詩と相性がいい。新しい表現を拓く魅力的なレトリックだとしみじみ思っている


のんのんと水面を渉る冬鴨の時折り水に嘴をくぐらす



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                              瑠璃光寺


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                      境内では紅梅と白梅がほころび始めてました。







by minaminouozafk | 2020-02-06 06:30 | Comments(7)