人気ブログランキング |

2020年 01月 26日 ( 1 )

剪定のあとで 大西晶子


ここ数年、一年に一度来てくれる庭師Aさんが先週庭木の剪定に来られた。わが家の庭は広さの割に木が多いが息子さんと二人で来られ、一日で庭をきれいに剪定してもらった。

百日紅はきっぱりと細枝を切られ春に新しい芽が出て枝になるのを待っている。黄梅はフェンスを越え道路側に滝のように垂れ下がっていたのがすっきり程々の嵩になるまで切られている。これで3月には程よく花を付けるだろう。伸びすぎて形が崩れていた木々がきれいに刈られ、時代劇の仕官が決まりこざっぱりした身なりになって長屋にあいさつに来た浪人者のような感じだ。

剪定のあとで 大西晶子_f0371014_16343094.jpg


剪定のあとで 大西晶子_f0371014_16343909.jpg

すっきりと木々を刈られた庭はこれまでより明るく風通しが良い。今咲いている紅白の椿や蠟梅がこれまでよりくっきり見えると思うのは錯覚だろうか。


Aさんはもともとはお向かいのNさんのお宅の庭を何十年もの間管理してこられた方で、わが家では別の庭師さんをお願いしていた。ところが20年ほどわが家がお願いしていた庭師さんが腰を痛めて引退され、その後にと紹介された40代だった庭師さんは2年来られたあとで癌で亡くなられた。その後、向かい家の庭の木を剪定していたAさんと夫が立ち話をし、お願いできるかどうかを尋ねたのがはじめでわが家も引き受けてもらえたのだった。


お向かいのNさんご夫婦は現在高齢(90代)で施設に入られている。先日はシルバー人材センターの方が庭の背の高い貝塚伊吹を低く切っていた。
 丈の低くなった木を見てAさんは残念そうに「素人でも手入れできるように切ったんですよ」と言われる。Aさんは今はN家の庭の手入れされていない。長い間手塩にかけてきたNさんのお庭が、本格的な手入れをされず、適当に扱われているのを見てAさんは胸が痛められていたのだろう。
 N家にはお子さんが無く、今は弁護士事務所が財産管理をしているということで、Aさんは弁護士事務所とのやり取りが面倒で庭の管理を止められたと言われた。


 私の住む町にはこのところ新築の家が増えた。建て替えもあれば更地への新築もあるが、どちらも駐車場を広く取り、残りの場所には芝生を植えたり、小石を撒いて石庭にしたりで、木をたくさん植えた庭はあまり見かけない。以前は散歩をしながらよそのお宅の植木や花壇の花を見るのが楽しみだったが、木のある庭が減ってきたのが寂しい。
 わが家の建つ界隈にはかっては木を多く植えたお宅が多く、植木屋さんたちがひんぱんに手入れをしていたものだ。その頃によく聞こえていた植木ばさみを使う音がなつかしい。

         植え込みに隠れてをりし沈丁花のあかくふくらむ蕾を見たり








by minaminouozafk | 2020-01-26 07:00 | Comments(6)