2019年 01月 03日 ( 1 )

蕾  鈴木千登世

日頃は静かな集落も年末年始は華やいだ空気となる。成長して独立した子どもさんたちがお正月を実家で過ごそうと家族連れで戻ってきて、いつもと違った賑わいがあるのだ。
 広場を通りかかるとボール遊びをする親子が見かけられ、家の中にいると羽根つきならぬバドミントンを楽しむ小さな子どもたちの笑い声や赤ちゃんのむずがる声が聞こえてくる。若い声はいい。明るい声も泣き声も(むずがっている赤ちゃんのお母さんは、泣き声を気にしてそれどころではないかもしれないけれど)活力に満ちていて聞いているこちらに力を与えてくれるようだ。子どもを育てていた頃を思い出してしみじみするのは年を取った証拠かもしれない。

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ようやく晴れた2日。初日を拝もうと裏の畑に出ると露の降りている草の中にイヌフグリの蕾をみつけた。

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さらに近づくとホトケノザにも小さな花が付いていた。
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 (これを書いている)今日1月2日は旧暦では11月27日。暦の本を見ると二十四節季では「冬至」七十二候では「雪下麦を出だす」の候に当たる。降りつもる雪の下で、麦が芽を出すころ、地中や、冬木立の枝先で植物が芽吹く力を育む時という。日当たりは良いといっても寒さの厳しいこの時期、冷たい土の上にちらほらと見える蕾にいのちの力を思った。初めての実をつけた夏みかんも黄色が鮮やかになってきた。

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去年の暮れの雪の日に


午後からは隣の猫の「見守り君」が縁側に現れてじっと部屋の中を覗きこんでいた。いつものことだけれど、今日はことさら新鮮に感じられる。一年が終わりまた次の一年が始まる。過去を過去としてまた新たに仕切り直すことのできる新年という区切りをつくづくありがたいと思う。



嬰児の声にいのちのふくらみて藍の蕾を置くいぬふぐり


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明けましておめでとうございます。新しい年が幸多き年でありますように。本年もどうぞよろしくお願いします。






by minaminouozafk | 2019-01-03 07:45 | Comments(7)