2018年 09月 18日 ( 1 )

何気なくネットオークションを覗いていたらちょっと気になる着物発見。私の着物の多くは祖母、母、親族、友人から譲り受けたものなのだが、ネット購入品も少なからずある。サイズ、特に身丈、裄丈が合っていて(自分で補正できそうなものも可)、自宅で洗えるもの、そして想像していたものと違っていてもまあ仕方ないと済ませられる価格のものしか購入しないと決めている。

そんな厳しい条件をクリアした一枚。
信頼できるネットショップの出品で、サイズは良し。単衣の紬。よく驚かれるのだが、私は単衣なら紬は洗う。袷を洗うと「袋になる」と言って、表と裏の収縮率が違う関係で、裾がもたついてしまうが、単衣ならそれがない。多少縮んでも清潔になる方がいいし、しかも、たいていの場合、縮むことはない(私見です)。色柄も好み。というか、これ、ひょっとして紅花紬じゃないのかなあ?という印象。以前、これとよく似た反物を呉服屋さんで勧められたことがあった。画像ではよくわからないけれど、黄色、緑、紫の色素が紅花染ならではの優しくて自然な色合いだし、織りの中の節の感じがなんとなく似ているのだ。うーむ、どうするか。

価格は問題ない。いや、逆に問題か。安すぎるのだ。商品紹介にはとても丁寧に現状説明がされていて、かなりダメージがあるらしく、着物としての着用はお薦めできず、材料としての購入を、とのことだった。価格、知りたい?……、英世一枚です。まあ、これなら失敗しても後悔はないし、実際材料として何かには使えるだろう、で、ポチる。翌日入金をすませ、待つこと二日。

届いた包みを解くとほのかな保管臭が(笑)。問題のダメージを確認すると、うん、確かに確かに。下前に当たる右身頃なら問題ないが、上前になる左身頃に深刻な染みが多い。糸力も抜けていて、あちこち綻びており、裾は擦り切れ、袖付けも切れている。もう着用は無理なレベルだが、しかし、あきらめきれない魅力がある一着だ。

綻びてはいるものの、仕立てがうまい。かなり古くて傷んではいるが、愛用の一着だったことがわかる。ヘビロテのあとが見える。そして実物を見てやはりこれは紅花染では?という気持ちを強くした。このままでは着られないけど、何とかして着たい。どうしても着たい。そう思ったらもう止まらない。着物を解き、洗濯し、濡れているうちにアイロンをかけて布目を整える。織りの布は裏表を返すことができるので、身頃の左右を入れ替える。擦れ切れた裾は切り取る。問題は袖付けの切れ。かなり大きく傷んでいる。カケツギの費用は出せない。アイロンで補修布を貼り付けるか。そして、少し裄は短くなるが、切れた部分を内側に折り込んで袖を付けるか。とにかく何とかしなくては。
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解き洗いしたパーツを完成予想図的に配置。
好みの色柄。
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袖付け部分。
ダメージ、深刻。
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身頃部分のシミ。
下前にくるよう入れ替える予定。


はっ、私何してるんだろう。英世一枚で買ったがために、逆に、出さなくていい欲をかいているではないか。恥ずかしい。でもこの着物、何とか甦らせたいんだよね。明後日、和裁の先生に相談してみよう。あー布フェチの血が騒ぐ。


  一着の着物を解けば八人の長き短きイッタンモメン



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by minaminouozafk | 2018-09-18 00:30 | Comments(7)