2018年 07月 03日 ( 1 )

早苗同盟   藤野早苗

昨日のこと。短歌の大先輩で、友人の有中房子さんからメールをいただいた。

名を見れば六月生まれとすぐわかる日本全国早苗同盟
「朝日歌壇」、高野公彦・佐佐木幸綱選です。  有中

何これ~、おもしろい!…ということで早速ネットで検索。
すると、上記の入選歌の作者は、久留米市(近いな)の山本早苗さんという方であることがわかった。

名前は、親が子に最初に贈るプレゼントだ。子どもが多かった昔は、長男は太郎で、以下、二郎、三郎…と続くとか、呼びやすいのがいいからと、ヤイと付けたとか、あまり思い入れの感じられない名付けも少なからずあったようだが、逆に最近はこだわりすぎて読めないキラキラネームの子どもが増えているのだという。中庸が大事ということか。

私は昭和37年生まれ。「ヤイ」でもキラキラネームの世代でもない、この国の高度成長期と自らの成長期が重なる世代。幼馴染は「子」の付く名前が多かった。私はそれが羨ましくてならなかった。あまりにも見事な天然パーマと、みんなとは違う「子」の付かない名前は、当時の私のコンプレックスだった。なぜ「早苗」なんだろう?

「早苗」と名付けたのは祖母。以前、当ブログにも書いたことがあるが、零落した商家の四女で、「女はもうよし」という親の思いから「ヨシ」と名付けられた人である。逼迫する家計を助けるために卒業間近の女学校を辞め、逓信省のモールス信号の通信士になった明治生まれの職業婦人。祖父に見初められて、これも当時としては異例の恋愛結婚。ごくごく普通のおばあちゃんといった風情の祖母だったが、その人生はなかなかドラマティックで、先進的だ。

祖母は新しい時代を生きる示唆を、名前に込めてくれたのかもしれない。祖母自身はそれを意識していなかったとしても。「~子」という上品であたりのいい名前が似合いそうにない子だと見抜いたのかもしれない。だとしたらずいぶん失礼な話だが、現況を鑑みると、祖母の慧眼に唸るほかない。

ばあちゃん、あなたがくれた名前のとおり、大地に根を張ってどっしり育ちました。
でも、いつまでも「早苗」は図々しいかな。
早苗→稲→米(ヨネ)→藁…今、すでにヨネあたりでしょうか。
今日は、あなたが名付けてくれてから、55年と365日目です。

日本全国早苗同盟、実は私は加盟資格がないかもしれない。なぜなら、私は7月生まれ。
祖母は、誕生日を旧暦になおして名付けたのだった。


  早乙女でありし昔を縁側で語れる媼 あれはわたくし

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母方の従兄弟と。
さて、私はどれでしょう?














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by minaminouozafk | 2018-07-03 01:20 | Comments(7)