2018年 06月 23日 ( 1 )

 初対面の方と話をしていて、話題につまったときに「ご出身はどちらですか?」と聞かれるのが苦手である。実家は大分にあるのでそう答えればいいのだが、私が実際に住んでいたのは十歳から二十歳までの約十年間なので出身地と呼べるほどでもない。大分の名所旧跡にもほとんど足を運んだことはなく、大分に関する知識も薄っぺらなものだ。大分の方言、大分弁も聞けば内容は理解できるが、それを話すことは全くできない〈なんちゃって大分県人〉だからなのである。


 少し前に、地元で活躍している高専時代の友人が「よいこの大分方言講座」と銘打った講座を開くと聞き、しばらく実家に帰ってないこともあり久しぶりに帰省した。

 講師は岸田吉正氏。元テレビ大分 報道制作局チーフプロデューサーで現在はフリーランスのTVプロデューサーをしている。番組で大分初の方言番組を企画・制作し、おおいたインフォメーションハウスから『大分弁語録解説』を刊行するなど大分弁愛がとても強い人物である。


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 また、ラジオ体操を大分弁に置き換えたり、方言天気予報にチャレンジしたり、とにもかくにも大分弁にはとてつもない熱い思いをもっている。そして2002年には、それまでの県内各地からの「生中継」での大分方言講座の面白さとクオリティーの高さが評価され、九州放送映像祭(九州内全ての民間放送26局&NHK9局で構成)の「ミニ番組コンテスト」でみごとグランプリを受賞している。そんな氏の話を聞くのを楽しみに、大分市内のカフェに出かけた。


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 小藩分立県の大分は方言が全県一区ではなく、大きく5地域に分けられるという。そして瀬戸内海にむけて開かれた地域であるので九州他県の言葉より山口、広島に近いそうだ。そう言えば、以前このブログでちとせさん、ななみさんからそのようなコメントをもらったことがあった。

 その特徴をここで説明するにはとうてい無理があるが、例えば「よだきい」「いびしい」など万葉言葉が残っていたり、奈良時代以前の上代日本語にはあった「ティ」「トゥ」の発音も使われている。このようにかくと、とても雅なゆったりとした言葉のようにみえるが、実際の大分弁は怖くて荒いと言われているようだ。そんなことはない、以下の大分マダムのやりとりを読んで、ちょっとだけ笑っていただけたらと思う。好評につき次回『応用編』の計画が進んでいるというので、楽しみにしている。

以下引用

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「うちのネコは偉いんで。餌をやったら全部食べてしまわんで少し残すんよ。やっぱ、体のことを考えて腹八分目にしちょんのでなぁ。」
「そりゃーお利口さんやわ()
「私ゃーバカやけん、ご飯は全部食べるけん、こげなふうやけどな()
ほいて、隣んネコは、えさを皿までうつくーしゅうねぶり上げるぐらいいっぱい食べるんで。あれは私と一緒でバカネコやわ。キャハハ()

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   なまものの大分弁のやりとりににんまり笑ひ土産物買ふ


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by minaminouozafk | 2018-06-23 10:31 | Comments(8)