2018年 06月 14日 ( 1 )

忙しい忙しいと日々を送っていたら、ぽかんと半日時間ができた。SLに乗ろうと思い立ったのは、多分、批評会の後に新山口で遠く続く線路を見たから。

遠い昔、お盆で父の実家に行った時にSL乗った。トンネルに入った途端、黒い煙が目の前に流れ込んで父が慌てて窓を閉めた。その時のしぐさと声が今も記憶に残っている。SLは父を思い出す。

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発車前のホーム。記念撮影する大勢の乗客でにぎわっていた。

やまぐち号は子どもが小さな頃に一度乗って以来なので、実に20年ぶり。
今日はD51が客車を牽引する。


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飛び込みだったけれど残席が4席あって、4号車の窓際の席が空いていた。


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団体さんや家族連れで賑わう車内はお祭りのよう。大阪から来られたという3世代で乗られた方と相席になった。ご主人と息子夫婦と子どもたち。微笑みが絶えない。幼い記憶の片隅に今日の旅がきっと残ることだろう。

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新山口を10時50分に発車して12時59分に津和野に到着する約2時間の旅。



発車してしばらく、汽車は街中を通り抜ける。仁保駅あたりから次第に車窓に田園が広がり始める。ちょうど田植えのシーズンで、水を張った田や早苗の揺れる田が見えてくる。長く続く汽笛とかすかに匂う石炭の煙。沿道にはSLを撮影する人々の姿。撮影ポイントでは50人以上がずらりと並んシャッターを切るその姿に車内ではいくたびもどよめきが起こった。



見る人見る人が手を振る。住宅の庭で、道で、田んぼで…。傍を通る車の中からも手を振っている。一家で並んで手を振る家族もあった。撮影を終えた人も、つと手を上げて見送ってくれる。

ぱっと顔を輝かせて、おーいおーいと呼ぶように、会えて嬉しいと告げるように笑顔で手を振り見送ってくれる。

津和野に着くまで、人のいる所ではずっと満面の笑みに見送られた。もちろん私にではなくSLに、乗っている乗客に向けたものなのだけれど、向けられたたくさんの笑顔は心の深いところに届いて、忙しさに消耗していたからだに力を与えてくれるようだった。



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笑顔のチカラ。

疲れたら、またSLに乗ろう。


虹を見るやうな笑顔に音長く汽笛を鳴らしD51は過ぐ



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by minaminouozafk | 2018-06-14 07:00 | Comments(7)