2018年 06月 01日 ( 1 )

伊万里へ  大野英子

26日の灯船批評会の翌日、灯船メンバー3名で未踏の地だった伊万里窯元巡りへ出かけた。

下準備として、同行を約束していた小田部雅子さんの希望のこの地を調べるため、アクロス文化情報センターで「九州みちあんない」等パンフレットを集め、送った。
すると、さすが行動力の雅子姉さん!数日で乗り換えのない高速バスでの完璧な予定表を作ってくださった。

早川照子さんも加わった当日は快晴。伊万里の予想気温は真夏日の32度だったが、青螺山から吹き下ろす風もあり、歩き回っても暑さは感じなかった。

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入り口辺りの窯元横からスタート地点を向いて。なだらかな鍋島藩窯坂は風情たっぷり。
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進行方向は、私の写真では迫力は伝わらないが、尖った岩山が「とんご岩」、立ちはだかるような岩肌は「屏風岩」、ぐるりと窯元の家々を取り囲むような岩山の、雨あがりの霞たつ景色はさぞや迫力があるだろうと想像の世界へ。
伊万里焼の技術流出を防ぐため、ここ大川内山に職人を集めたと言われる。
まさに「秘窯の里」にふさわしい隔絶した歴史が漂う景観。

私は伊万里のパンフレットの背景になっていた、この岩山を間近で見たい、伊万里焼きの風鈴が欲しい、くらいの気持ちだった。

しかし、雅子姉さんの心には、灯船メールに書かれていた
〈25年前の猪口の絵師を探す半日の旅でした。
ついに探し当てた作者と、その25年前の自作品の対面、
すばらしい時間を過ごしました。委細はいづれ〉
という壮大な計画があったのだーー

そして、私たちは親切な伊万里の方達に導かれるように、雅子姉さんの感動の半日に立ち会うのであった。

全てを詳細に記したい~
でも雅子姉さんの感動的な日を、他人の私が先に書くのは憚られる。
ご本人の報告記を期待しています。

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今回、1番心に残る畑萬陶苑の作品。
冷酒をいただくのにぴったり。
透かしを入れるため採掘量の少ない岩を使用している貴重な品。
透かしと繊細な薄さは畑萬陶苑ならではのものだった。

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一巡り終えて、お気に入りの品を手に、小田部、早川、ご両人。

帰り際に、ついに捜し当てたお目当ての作家さんは「好堅樹窯」伝統工芸士、窯主前田啓輔氏。
有田伝統の染付技法の一つ、墨弾(すみはじ)きでも珍しい黒がこの旅のキーワード。
現在は現代風なデッサンにも挑戦され、光と影が印象的だった。

片道1時間40分の車中も、早川さんの作品に込める思いや、今後の短歌に取り組むお気持ち、雅子姉さんのご家族のエピソードなどなどお聞きして、あっという間に過ぎて行った。
ご同行出来たことに感謝。
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今回購入した青山(せいざん)窯の風鈴。
何店も巡り、シンプルなめだか柄が川沿いのわが家に1番似合いそうだった。

      ふかくあはき墨がいざなふ(えにし)ある秘窯の里をふたたび訪はん
      青螺山颪吹き来よ鳴り出だせめだかが泳ぐ伊万里風鈴


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by minaminouozafk | 2018-06-01 06:24 | Comments(6)