2018年 05月 03日 ( 1 )

いつか訪れようと気になりながら二十年以上経ってしまった場所があった。

国道9号線を萩方面に向かって走ると「山口市指定天然記念物 ミツガシワ自生地 法明院内」という看板が目に入る。左折して細い道を行くと道は山へと続いてゆく。少し心細くなったころ、視界の端にお寺らしい建物が見えてきた。

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法明院。

平安時代からある曹洞宗のお寺で創建された当時は、長徳寺という天台宗のお寺だったという。大内時代に宗派を曹洞宗に改め、法明院として今に続いている。

鐘楼門をくぐって境内に入る。人の気配はないけれど、本堂の前庭は箒の目も美しく整えられていた。

表示に従ってお寺の裏に回ると池。思ったより小さい。


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ミツガシワはどこ?


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ミツガシワ(三槲)。北半球に広く分布するミツガシワ科の多年生水草でシベリアなどの寒冷地に多く生える北方系植物。「氷河期の生き残り(残存植物)と考えられ」るとウィキペディアにあった。




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さらに近づく。花びらはレースをまとったようで繊細。


「南限地は九州の阿蘇山であったが絶滅したため、現在の南限自生地は山口県になっている。山口県では下関市勝山城址の池と、この宮野に自生しているだけであるが、徳佐の洪積層の泥炭中からミツガシワの化石が発見されている。漢名を睡菜といい、古くは薬用に使用されていた」『やまぐちエコポータル』より


氷河期にこの花がひそひそと地を覆っていたことを思う。何万年もの長い時間を思う。



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名前の由来の葉。紋所の「三柏」に似ているところからついたという。


マンモスの足下ひそと咲きをりぬミツガシワあはき夢見るやうに


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同じ池にリュウキンカの花も咲いていた。花言葉は「必ず来る幸福」。いいなあ。



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by minaminouozafk | 2018-05-03 06:00 | Comments(7)