2018年 04月 29日 ( 1 )

大きなる手 大西晶子

去年の514日の当ブログに「藤棚の下で」という文と写真を載せた。それから1年ばかり、今年も河内藤園を訪ねた。4月なかばから道路脇に山藤らしい藤の短い花房をたくさん見る。桜も今年は1週間ほど例年よりも早いし、河内藤園のオフィシャルサイトを見ると、例年よりも1週間ほど花が早く最盛期を迎えたので、421日からは入場予約券をコンビニで買わないと入場できないとある。

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5月の連休のころにはそれこそ混雑しそうだし、かと言って連休後には花が終わってしまいそう、、、と、たまたま予定が無かった日に長女と孫と一緒に出掛けた。もともと河内藤園のことを教えてくれたのは長女で、5年越しで行きたいと思っていたのだそうだ。

ともかくコンビニで券を買い、車を走らせた。母が9年ほど住んでいたケアハウスの横を通りすぎ、河内貯水池まで行き、さらに少し山路を走って着く。駐車場にはまだ空きがあった。思った以上に入場者が少ない。入場料は1500円。花の盛りの時は1500円、散り初めは1000円、蕾の時は500円なのだとか。「1500円の時に入場できるのは幸運だと思うべき」と、あるサイトで読んだことがある。



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                                藤のトンネルの周囲には長い枝が伸びている

 この藤園を作った人は樋口正男さん、1968年に「生きた証に藤園を造りたい」と、長男と二人で開墾を始めたという。最初に植えたのは河内貯水池建設のさいに湖底に沈んだ河内村から移植、育てた現在の樹齢が120年を超える大藤だったとか。それがどの樹なのかを確かめることができなかったのはちょっと残念だった。


この日も昨年と同様に外国語をはなす入場者が多かった。中には色鮮やかなアオザイの女性二人組や、子供とお年寄りも居る家族らしい人達など、みな楽しそうに写真を撮り合い、おしゃべりしながら歩いている。

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                                          藤の蕾


先週末に退院した孫の勇太もここではエルゴ(抱っこひも)で長女に抱かれ、きょろきょろ辺りを見回している。久しぶりの外出を楽しんで居るように見える。そんな勇太の頭上に突然上から大きな掌がかぶさってきた。すれちがいざまに一人のご老人に頭を触られたのだ。
奧様らしい女性と二人連れだったが、笑顔でもなく何も言わずにそのまま行ってしまわれた。びっくりして長女と私は顔を見合わせた。

不思議な一瞬だったが、これもきっと娘一家には珍しい体験談として、藤の美しさと同時に語り継がれることになるのだろう。 



 児の頭すれちがいざまに触れゆきしあの老い人は神やもしれず
                           晶子




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by minaminouozafk | 2018-04-29 07:00 | Comments(7)