2017年 02月 21日 ( 1 )

絵葉書美術館 藤野早苗

絵葉書が届くと嬉しい。
最近は紙媒体の出番がぐんと少なくなった。だからこそ、ダイレクトメールに混じって届いた一葉は格別だ。
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クレーの「忘れっぽい天使」。これは先週のななみちゃんの記事に詳しい。差出人は斉藤梢さん。以前、尉鶲の記事を書いた折、その目があんまりかわいかったので…、とお便り下さった。当ブログもいつもご覧いただいているそう。9回目の結婚記念日を迎えられたことも書き添えられて、梢さん、お幸せそうだ。
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「この花咲くや嬉し」は逸見亜古のエッチング作品。この大人可愛い一葉は、久保田智栄子さんから。裏面には細かい、丁寧な字でビッシリとブログの感想を書いて下さった。ありがたい。
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詩人の樋口伸子さんからの一葉。立春のご挨拶と、暖かくなったら…の嬉しいお誘い。福岡市文学賞選考委員のご縁、大切にしなければ。ウィリアム・ブレイクの作品。ブレイクは18世紀イギリスのロマン派の詩人、にして画家。幻視を操る異能の人。トマス・ハリスのハンニバル・レクター博士シリーズの「レッドドラゴン」の装画もブレイクの作。イギリス国民のみならず、世界中にコアなファンを持つアーティスト。でも存命中は全く評価されず、貧しい一生だったそう。芸術の非情を感じさせるエピソード。

没後の評価の高騰と言えば、やはりこの人。ゴッホ。
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「藁葺き屋根の家々」は小池光氏から。県短歌大会のお礼の手紙を書いたところ、丁寧にお返事下さった。数あるゴッホの絵の中で、この作品を選んだところが、小池さんらしい。敢えて洗練を避けるあたり、さすがである。
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「グラスに活けた花咲くアーモンドの小枝」、これはちづりんからのプレゼント。同じゴッホでも、ずいぶん趣きが違う。ジャポニズムにあこがれ、まだ見ぬファーイーストの小国を思うゴッホの心踊りが感じられる一枚。アーモンドの花を桜に見立てたのかしら。
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さて、これはレオナール・フヂタの「馬とライオン」。私が何年も使えずにいる一枚。緻密さとデフォルメのバランスが素晴らしい作品。いつまでも手元に置いて置きたい気持ちと、それ以上に、こんな猛々しい一葉を受け取る人の気持ちを考えるとちょっと出すのを躊躇してしまう。
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そして、画伯感溢れる一枚「ペンギン家族」。娘5歳のみぎりの作。現物は画用紙に描かれたまあそれなりの絵だが、葉書サイズにするとタイトに引き締まり、不思議とバランスが良くなる。仲良し家族。うちの一家かどうかは不明。


絵葉書は小さな美術館。掌に乗る芸術品。そして、その作品は、選んだ人の内面を雄弁に語る。時には裏面に書かれた幾百の文字よりも。


金釘も水茎もみなうつくしく春立つ風の運ぶ一葉




お知らせ
C'era una volta でご紹介した日賀野兼一先生の作品展が、大丸本館6階アートギャラリーで開催中です。本日までです。
ぜひ、ご覧下さい。
絵葉書も販売してますよ。
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✴︎この記事、日曜日に用意していたのですが、昨日のななみちゃんのブログとかぶってますね。シンクロニシティかな。息が合ってきたのなら嬉しいです。



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by minaminouozafk | 2017-02-21 00:00 | Comments(8)