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冬至の柑橘  藤野早苗

昨日は冬至。

南瓜を召し上がって柚子湯に浸かったという方も多いでしょう。


わが家ではここ数年、冬至といえば柚子……ではなく晩白柚。

柑橘類のひとつで、ザボンの一品種。晩成で果肉が白っぽい柑橘であることからこの名前がついたらしい。ザボン類の中でも最大の品種で、香りがよく、すっきりした酸味が特徴で、果皮は砂糖漬けにも最適です。


この晩白柚がわが家の冬至の風物詩になった理由、それは夫のご友人である角坂浩二さんが、地元八代産の逸品をお歳暮としてお送りくださるようになったから。最近では冬至の日に届くようにご配慮いただいているようで、1年で最も昼間の時間が短い日に、この大きな日輪のような果実が届くと心がほっこり、温かくなるのでした。


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ほっこりといえば、この角坂晩白柚、本人(果?)の知らないところで、実は素敵エピソードを作り出していて、今日はそれをご紹介。


〈エピソード1〉

2024年1月9日、コスモス選者会議で上京したついでに兄宅を訪問。鎌倉で一泊し、翌日ふと「美男におはす」大仏さまに会いに行こうと思い立つ。その日は関東地方の冬っぽさ全開の突き抜けるような青空。江ノ電に揺られて高徳寺へ。そんな私をお迎えくださった大仏さま。どっしりと結跏趺坐されたお姿を拝し、一礼したところ、目に飛び込んできた黄色い果実。


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あれって柚子くらいに見えるけど大仏さまの大きさからすると、晩白柚かな。なんかうちの角坂晩白柚に似てるよね。


まあ、晩白柚に似てるも何もないような気がしますが、大きさと言い、遠目で見ても滑らかで輝くような色調と言い、瞬間、私の脳裏にはそんな感想が駆け巡ったのでした。


で、帰福後、鎌倉散歩の様子をSNSにアップしたところ、なんと角坂さんから「あの晩白柚、私が高徳寺に送ったものなんです」とのコメントが!こんなことってある???まさか鎌倉で、しかもあの高徳寺で、角坂晩白柚に遭遇し、さらにはその瞬間、私自身もそれを予感していたとは。ご縁って思いもよらないところで繋がるのであるなと、びっくりしたのでした。


〈エピソード2〉

かくかように、角坂晩白柚は暮れのわが家の楽しいトピックのひとつなので、SNS登場頻度も高い。当然、友人たちも目にする機会はあるわけなのですが、ある日、常々とても頼りにしている松井玲子姐さん(すごい年下だけど姐さん)からあるお問合せのメールが届いたのです。


「早苗さんのSNSお友だちの角坂さん、なんか、私の幼馴染みみたいな気がするんだよね。」


えええー!

角坂さん、角坂さんって親しげにご紹介してますが、実は私、ご本人にお会いしたことはございません。あくまでも夫のご友人。なので、角坂さんのご来歴等、全く存じ上げないのです。なのに、こんなふうに私が一切関知していないところのご縁が発覚してしまう。不思議だなー。


冬至って確かに1年で一番暗い日だけど、でも「陰極まれば陽に転ず」、「一陽来復」とも言いますね。北欧諸国では冬至を含むこのシーズンをユールと呼び、太陽が再び強い生命力をもつこの時期を新年として神々に感謝の祈りを捧げるのだそうです。冬至に届く角坂晩白柚は、わが家にとって、再生する太陽の権化なのかもしれません。角坂晩白柚が紡ぐ日差しのような温かなご縁。毎年、この太陽の追熟を待って1か月、台所は黄金色の温かな光に満たされるのです。



  明日からは伸びる日脚ぞ一年でいちばん長き影を曳きゆく


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by minaminouozafk | 2025-12-23 11:52 | Comments(0)