2025年 12月 19日
旧市民会館消ゆ 大野英子
今年、3月21日のブログで完成間近の福岡市民ホールの事を書かせていただきました。そのなかで、3月23日に閉館となる、市民会館のことにも少し触れました。
バージョンアップして、市民ホールとして生まれ変わったのですから当然の成り行きです。

6月に、散歩の途中で見かけた建物には、もうすっかり足場も組まれ、覆いがつけられる途中でした。61年間、市民のコンサート、演劇、室内スポーツの大会等を担ってきた緑の三角屋根。つくづく昭和ですね。
そして先日、痛みのために控えていた散歩でしたが、ベイサイドの湾岸市場への買い物を兼ねて久しぶりに川沿いを歩きました。

すっかり、建物は取り壊されて、ぽっかりと空間が広がっていました。建物が消えて見えるようになったこげ茶の建物は、先日「高島野十郎展」を見に行った県立美術館です。壁は博多織の献上柄に煉瓦で組まれているのです。この建物と高く伸びたメタセコイアの並木道の組み合わせが好きだったのですが、市民ホールが出来るとき、おおかたのメタセコイアは切られてしまいました。
実は、この県立美術館も老朽化のため2026年に閉館。大濠公園の南側、日本庭園敷地内に移転し、2029年度の開館を目指しているそうです。設計は隈研吾氏が担当、敷地内にあった福岡武道館は東区に移転するそうです。
それはそれで楽しみですが、個人的には、歩いて行っていつでも野十郎の常設作品が気軽に観ることが出来、建物内もクラシカルな作りの昭和の趣のある建物がなくなるのは残念です。
釣り人の竿の揺らぎに合はせつつ港のベンチで足ゆらしをり
またひとつ昭和の景色が消えてゆく喜も悲も容れしみどりの大屋根

