2025年 11月 16日
「カニまる」のカーニバル 大西晶子
先日宗像市の図書館のあるユリックスに行ったら、ホールに見慣れたねぶたのキリンが無くなり、代わりにひとの背丈の1.5倍くらいの高さに目の付いた大きな蟹のねぶたが鎮座していた。中の照明器具がやわらかく蟹を発光させている。最初に見えたのは蟹の腹側だったのかあまり複雑な模様は見えず青さが目立っていた。表に回ると甲羅側には複雑に模様が描かれていて、はさみや足の形からガザミのようだ。作品のタイトルは「カニまる」のカーニバル。
表記が少し気になったがキャプションにそう書かれている。駄洒落風のタイトルにつられ「そうカニ~」と言ってみたくなったが案外それを期待されているのかもしれない。
キャプションによれば、これは以前に置かれていたキリンと同じく福岡教育大学・美術教育ユニット笹原浩仁準教授の受講生による作品で、きれいに光るために①絵具ではなく食紅を使用、②色がにじまないように、色と色の境目は溶かした蝋を使用、③LEDライトを灯している、とある。
大きな尖った鋏を掲げる蟹はインパクトがあり過ぎてホールに足を踏み入れた時には違和感があった。以前おなじ場所に置かれていたキリンのやさしい表情が好きだった。しかしカニまる君のねぶたもしばらくしたら見慣れて、このホールの元からの装飾のように見えてくるのだろう。
キャプションに添えられた写真の、制作した学生たちの笑顔がまぶしかった。

横歩きするのみならず立ち上がりホールを灯すねぶた〈カニ丸〉

