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なにがでるかな……栗山由利

 孫から預かっている晩白柚もわが家に来てそろそろ二年になる。今年もアゲハとの終わりのない抗争がやっとひと区切りついた。3週間ほど続いた1ミリにも満たない卵を見つけては潰し、幼虫を見つけては歯ブラシで落としてという作業がそろそろ終わろうかという頃、夫が私の目を逃れ2センチほどに成長した幼虫を見つけた。


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 「即行、側溝行き()」という私に夫はここまで大きくなったのだから見逃して欲しいと言う。とんでもない、そんなことをしたら大事な若葉がツンツルテンに喰い荒らされてしまう。すったもんだした挙句、飼育箱の中で育てるならということで折り合いをつけた。


 このブログを長く読んでいただいている方でしたら、覚えておられるかもしれませんが私は大の虫嫌いであり、その中でもっとも苦手なのが蝶の類である。顔の近くでもひらひらされようものなら、頭を抱えてしゃがみこんでしまう。その幼虫を飼育箱の中とはいえ、家の中に入れるのだからちょっとやそっとの覚悟ではない。



 かくして幼虫は昼間は浴室の窓際、夜は玄関の靴箱の上で見守られることになった。不思議なもので、生きものだと思えば元気にしているか毎朝気になって様子を見る。以前、宅配の野菜についてきた<いもちゃん>は何度かチャレンジはしたが残念ながら大人にしてあげることはできなかったので、<いもちゃん>の遺志をついでの飼育でもある。


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 茶色だった幼虫は若葉のついた枝先をいつの間にか裸にし、二日ほどで青虫になった。そして喰べては出しをひたすらくりかえして、一週間ほどした朝、あろうことか晩白柚の枝ではなく飼育箱の天井に逆さ向きにしがみついていた。まだ青虫の形だったものが、それから二日目に写真でしか見たことがない蛹に変わっており、もちろん糸でしっかりと固定はしているのだろうが、なにしろ逆さ向きなので落下するのではないかと気をもんでいても、触るに触れない。


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 蛹になってから10日から二週間で羽化するという。あと5日ぐらいである。無事に羽化できるのは生まれた卵の0.6%ほどだという。さあ、どんな蝶が出てくるか、遠巻きにして眺めていようと思っている。


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     初夏のしろき風ふくあおぞらがまちわびてゐます揚羽のすがた


by minaminouozafk | 2025-05-31 14:19 | Comments(0)