2024年 11月 10日
バサってどんな魚? 大西晶子
夫が家に居るようになってから1年半が経った。その間に夫の体調もずいぶん回復し、嚥下障害も帰宅時にはムース食と米1:水10の割合で炊いたお粥しか食べられなかったのが、今では魚料理は何でも食べられるようになったし、お粥も米1:水3まで大丈夫だ。ただ肉類はミンチ以外はまだ難しいので、自然に食事の内容が魚料理中心になる。
魚をスーパーの売り場で買うときに気が付いたが、パック入りの魚の中に時々知らない名前のものが混じっている。魚の名前は結構知っている方だと自負していたが、まだその丸ごとの姿を見たことがない知らない魚がある
たとえばシイラ。この魚と最初に遇ったのは回転寿司でだった。半透明で筋が入った、それまでに見たことがない白い身の寿司ネタにこれは何だろうと思ったらシイラだと言われた。この魚については先週テレビ番組で見て、初めて大きさと形を知ることができた。

同様に形を知らずに食べている魚にバサがある、サバの誤りではない。市内数件のスーパーの魚売り場で見かけるが、名前のバサはこれまでに聞いたことがないし、原産地はベトナムだ。売り場ではすでに鱗、皮や骨を取り、きれいなピンク色の身だけが売られている。料理するのには便利だけど、元の魚の姿が見えないのも少し気になり、売り場担当の店員さんに訊いてみた。驚いたことにはその中年の男性も見たことがなく知らないのだと言う。仕入れる時からパック詰めになっているのだそうだ。その店員さんはまだ食べたことも無いらしく、私が美味しいし使い易いと言うとお礼を言われた。
国産の魚が獲れなくなっているというのはかなり前からしばしば聞いていたが、魚売り場で見ると原産国が南米から東南アジア、ヨーロッパ、アフリカと本当に様々だ。それに最近、魚の値段も上がっている。そんな中ではかなり安価なベトナム産のバサ、良い白身でムニエルやバター焼きなど使い易いが、一度はその全丸ごとの魚の姿を見てみたいと思う。また、さばいて骨や皮を除く作業をする人達が無理な低賃金で働いているのではないと良いのだけど。

白き身のバサを料理す全身の形は知らぬベトナムの魚

