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憧れのひとー松村由利子さん   藤野早苗

 先週水曜日、偶然が重なって本当に思いがけず、憧れのひとと会えることになった。そのひとは、松村由利子さん。もう説明は不要だと思うけれど、「かりん」所属の歌人。昨年は第五歌集『光のアラベスク』で「第24回若山牧水賞」ご受賞されている。

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右から、松村由利子さん、藤野、中村仁彦さん。



 松村さんは福岡市ご出身。ご実家はわが家のご近所さんで、小学校・中学校は娘の先輩、高校・大学は夫の同窓というご縁から、勝手に身近に感じ、ご活躍を拝見していたのだった。

 人間関係構築の魔法のツール(笑)、Facebookで繋がることができたのが昨年5月。そして「灯船」19号批評会を11月21日に福岡で行うことが決まったのが今年の2月。この批評会には毎回「コスモス」以外のゲスト歌人をお迎えして歌評をいただくことになっており、どなたにお願いするかが楽しみの一つなのだ。基本的には批評会が行われるところ、およびその近在にお住まいの方にお願いするのだけれど、(先日「放火魔」というありがたいニックネームを頂戴した私は)「今は石垣島にお住まいだけど、もともと福岡ご出身の松村さんにお願いできないものかしら?」と、ふと思いついてしまったのだった。

 そうなるともう止まらない。「灯船」編集委員の鈴木竹志さんに相談したところ、松村さんのご多忙さを鑑みると、おそらく難しいとは思うけど、万が一、お引き受けいただければもうこれ以上はない人選です、とのご回答。牧水賞決定の直後というタイミングだったと思う。そこでお祝いの一言とともに、このお願いの一文をメッセンジャーにしたためて、えいっと送信。するとほどなく松村さんからこんなご返信をいただいた。


 藤野さん!
 とてもうれしいお申し出にわくわくしています。
 11月の予定はまだ入っていないので、21日の「灯船」批評会へ伺いたいと思います。福岡には母が元気でおりますので、帰省の機会が増えるのはうれしいこと。
 いつも「灯船」をお送りいただいて、ありがたくも恐縮しておりますので、それくらいお安いご用です♪(一部、個人情報を含む部分等、編集いたしました。)


 もう、素晴らしい。あらためて惚れてしまう。こんなに心遣いの行き届いた言葉を頂戴しただけで本当にうれしい。早速、鈴木さんにご快諾の旨報告したところ、心底驚かれていたのは面白かった。

 こんな経緯で、11月の福岡批評会を「灯船」同人一同心待ちにしていたのだが、いうまでもない、このコロナ禍である。当然批評会は中止。松村さんには20号誌上でご批評いただけることになり、それはとても嬉しいのだけれど、やはりリアル松村さんにお会いしたかったなあと思っていたところ、11月2日から数日間、松村さん(内密で)ご帰省の情報を得、これまたダメ元でランチにお誘いしてみたわけである。

 賢明な読者諸氏にあってはもうおわかりとは思うけれど、こんな突然のお誘いにもかかわらず、松村さんご快諾。もう、どこまで素敵な方なんだろう。そして11月4日、12時、平尾の(予約の取れないイタリアン)「メルモーゾ・ドロカワ」でお会いすることができたのだった。

 美しいとはうかがっていたけれど、リアル松村さんは想像以上。なんというか、自然なのだ。声は穏やかにやさしく、物腰もやわらかい。新聞記者として長く一線でお仕事をされ、歌人としてのご活躍も目覚ましい……そんな方なのに威圧感が全くなく、包容力に溢れている。何でも知りたい私の不躾な質問にも笑顔で答えてくださる懐の深さ、広さはさすがである。

 ああ、この方の歌評をリアルでうかがいたかったなあ。

 返す返すも無念である。
 さらに重ねて無念を言うと、松村さんには「灯船」批評会の翌日22日には、福岡朝日カルチャーセンターの公開講座もお願いしていたのである。

「科学をうたうー暮らしの中にも不思議は満ちて」

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 これもとても楽しみにしていて、たくさんの方々にご来場いただきたかったのだが、やはりこのご時世でzoomでオンライン講座になった。けれど、松村さん、このオンライン講座のためにパワーポイントを使った綿密な資料をご用意くださっているようで(ランチ後に朝日カルチャーセンターに打ち合わせに行ったのです)、ぜひこちらもご参加いただきたいと思う。

 約二時間のランチタイム。第一歌集『ユアトーン』に丁寧な感想をお寄せくださった松村さんに、ぜひ直接お礼申し上げたいと駆けつけた中村なかむー仁彦さんとともに、信じられないくらい充実した時間を過ごさせていただいた。熱烈な松村ファンであるなかむーさんは松村さんの御著を持参していて、それにまつわるお話もたくさん聴くことができたのは幸いであった。なかむーさん、ありがとう。

 その中の一冊『物語のはじまり』をなかむーさんからお借りし、すぐさま拝読。短歌一首一首に寄せる思いとそれを伝える圧倒的な筆力に深く感銘を受けた。実は今日のブログにはそれを書きたかったのだが、そこまで至らなかった自らの非力非才に恥じ入るばかり。

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 『物語のはじまり』についてはまた別稿にて。
 大切にお伝えしたい一冊なので。

 松村由利子さん、楽しい時間をありがとうございました。
 22日、オンライン公開講座、楽しみにしています。


    みんなみの水を光をくぐりたる歌のたましひ素にかがやけり




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メルモーゾ・ドロカワ、この日のメイン、
秋鰆のグリルカボスソース。
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ドルチェ。

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なかむーさん、ごめんねー、
由利子さんとツーショット。
うれしー。

 


 

Commented by minaminouozafk at 2020-11-10 17:45
ランチ、ご一緒出来なくて残念。福岡灯船批評会も次の機会には是非、ご参加いただきたいですね。
22日のzoom と共に松村さんの「物語のはじまり」のご紹介も楽しみにしていま~す。E.
Commented by minaminouozafk at 2020-11-12 10:44
写真の笑顔からとても充実したお時間だったことが想像できます。「灯船」の批評会が中止になったのは本当に残念でした。22日 の特別講座楽しみにしています。(お名前に親近感を感じているY.)
Commented by minaminouozafk at 2020-11-12 22:09
早苗さんの弾む気持ちが文面から溢れてます~。そんな経緯だったのですね。充実したひととき。今回は残念でしたが、いつか批評会で是非お話うかがいたいです。皆さんの笑顔、素敵です。Cs
Commented by minaminouozafk at 2020-11-13 09:18
楽しそうなランチタイムゆたかな時間ですね。コロナがなければお会いできたのにと残念です。zoomでの特別講座。さすが福岡です。とても素敵な方ですね。ぜひ歌集を読まなければ。N.
Commented by minaminouozafk at 2020-11-13 09:54
ランチご一緒にできなくて本当残念でした。早苗さん、ナカムー本当に楽しそう。22日の講演が楽しみです。A
Commented by sacfa2018 at 2020-11-13 11:04
今思い出しても夢のようなひと時。
物語はまだまだ続きますよ。
22日、お楽しみに。S.
Commented by minaminouozafk at 2020-11-13 13:50
楽しみに待ちます。講座のご案内、ありがとうございます。Cz.
by minaminouozafk | 2020-11-10 10:41 | Comments(7)