2019年 05月 23日
世界を旅する植物館 鈴木千登世
風に誘われるように登っていった丘の上には植物園があった。名前は「世界を旅する植物館」。「世界を」「旅する」のところで心はもう躍っていた。
入り口前の庭で出迎えてくれたのは「ニュートンのリンゴ」。2018年5月2日のちづさんのブログで紹介された木と同じ小石川植物園から枝を分けてもらって、接ぎ木して育てた木という。(兄弟の木~)なんだか嬉しくなる。
こちらは「エンドウ」ならぬ「メンデルのブドウ」の木。「遺伝の法則」を明らかにするきっかけとなったブドウの木で、やはり小石川植物園から。
ここは、前々回「蟻の城」と題した記事でご紹介した、ときわ公園の中にある植物園。
館内を「熱帯アジアゾーン」や「アフリカゾーン」など8つのゾーンに分けて、例えばアフリカゾーンならバオバブの木というように、シンボルツリーを中心にして原産地の植生が再現されている。「世界を旅する植物館」は世界を旅するように珍しい植物や花、果実に出会えることをテーマにした植物園だった。
オセアニアゾーンのシンボルのボトルツリー
ジュラシックツリー。オーストラリアで発見された貴重な木。古い時代の植物の特徴を残す「生きている化石」という。
魚座のメンバーと入ったら、閉館までに出口にたどりつけないかもしれない……。
植物館を出るとちょうどお昼時。
公園内には小さな子どもを連れた家族や老若を問わない人々でにぎわっていた。日陰を選んでシートを広げてのお弁当。日よけのテントを持参して思い思いにくつろぐ家族も多く、そのさりげなさは風景になじんでいて、この公園が人々に親しまれていることが伝わってきた。
和名まだない植物の名をたどり森をめぐりぬ少し湿りて
小さな観賞植物としてのボトルツリーしか知らなかったので、あまりの大きさにびっくり。ああ、世界は広いなぁ。E.