2019年 05月 09日
蟻の城 鈴木千登世
子どもの日の5日、宇部のときわ公園に出かけた。
お天気にも恵まれた園内は小さな子どもを連れた家族でにぎわい、人工湖のときわ湖にはスワンやネッシーの足こぎボートがのんびり浮かんでいた。
湖のほとりを道なりに歩くと、UBEビエンナーレ彫刻の丘にたどり着く。UBEビエンナーレは現代彫刻展としては世界で最も古い歴史を持つ国際コンクールで2年に1回行われる。今年が開催の年に当たっていて、28回目を迎えるという。
*前回のビエンナーレの様子(2017年11月9日)良かったらご覧ください。
ロボットのようにも見えるこの彫刻は「蟻の城」(向井良吉作)と題されるビエンナーレを代表する作品で、1962年から半世紀以上常設で展示されている。
高さ5m×幅6m、人と比べるとその巨大さがよくわかる
プレートには
この作品は、「宇部をテーマとした彫刻」として、1962年に現地制作されたものです。材料には、地元企業から提供された鉄クズが使用されています。近くで見ると歯車やレールなど、様々な部材の形を確認することができます。二本脚で大地に立ち、空に大きく羽を広げる「蟻の城」の姿は、石炭産業により村から市へ急速に発展し、また戦後復興の中で起こった公害から立ち直ろうとする、たくましい宇部を象徴しているかのようです。制作から半世紀以上を経た現在も、宇部のシンボルとして市民に広く親しまれています。
と記されていた。
鋼で出来ているのになんとも言えない親しみを覚えるのはなぜだろう。
海からの風だろうか。丘の上の空には連凧が雲へと伸びていた。丘を登りきったところには植物園がある。風に誘われるように登っていった。
水と陽と風の集へる公園の守衛のごとし鋼のオブジェ
シンボルとして親しまれているのがわかります。
ああ、のぼりたくなる元木登り少女 E.