続・南の魚族 有川知津子

白秋は、南の魚族」という言葉を

その絶筆となった『水の構図』の「はしがき」の結びで使っている。


ああ、柳河の雲よ水よ風よ、水くり清兵衛よ、南の魚族よ。


この「はしがき」は、昭和17年10月6日に、病床で書かれたものである。

故郷柳河に思いを馳せながら、水くり清兵衛という、人の名をもつ魚族を親し

く思い出している。亡くなるまでひと月もなかった。



「水くり清兵衛」は、オヤニラミというスズキ科の魚のこと。

この清兵衛さんをしばらく人のことだと思って読んでいた。



「はしがき」では、次の冒頭部分が多くの人の耳に親しいであろうか。


 水郷柳河こそは、我が生れの里である。この水の柳河こそは、我が詩歌

母体である。この水の構図この地相にして、はじめて我が体は生じ、我

風は成つた。



f0371014_07454813.jpg



  澄むといふことのしづけさ秋空は会ひたきひとを映せるかがみ



[PR]
Commented by sacfa2018 at 2018-09-12 19:38
南の魚座ならぬ、南の魚族。水くり清兵衛とはまた面白い。オヤニラミなんていう魚がいるのですね。ちづりんに教えてもらう白秋ワールド、楽しい。S.
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 00:48
秋ですね。詩が恋しい。水くり清兵衛は魚族ですか。魚族という響きがいいですね。
会いたい人を思って空を見上げます。Cs
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 08:00
「水くり清兵衛」さんなどと呼ばれるお魚さんには、なにか謂れがあるのでしょうね。いろんな不思議が出てくる「ちづりんワールド」です。Y.
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 08:00
これはもう、ちづりんに「北原白秋大事典」を編んでもらうしかないね。E.
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 12:44
オヤニラミは聞いたことがあります。水くり清兵衛は白秋がつけたのでしょうか。南の肴族…なんだか嬉しくなりました。N.
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 15:35
オヤニラミ、水くり清兵衛、不思議な名前の南の魚族。白秋には馴染みのある名だったのでしょう、本当に名前の謂れをしりたいですね。いつかまたちづりんの白秋の講演を聞きたいです。A
Commented by minaminouozafk at 2018-09-13 20:51
清兵衛さんの伝説があるようなことは聞きますが、確かなことは分かりません。「水くり清兵衛」、忘れがたい名前ですね。Cz.
by minaminouozafk | 2018-09-12 07:46 | Comments(7)