2018年 03月 03日
雛まつり 栗山由利
今日は三月三日、雛まつりだ。例年通り、息子たちが小学生の時に作った紙雛や頂いたりした雛の置物などを飾り、昨日は宵節句のばら寿司をお供えした。
今年は孫が二度目のお節句で、去年はまだ何にもわからなかったが、一年の成長には目を見張るものがある。走れる、歌を歌える、音楽にあわせてダンスをする、助詞を使ったお話ができてカルタで遊ぶこともできるようになった。桃太郎のお話をしてくれるし、『お弁当箱のうた』も聞かせてくれる。
ひとつ嬉しかったこと。私の作ったばら寿司がお気に召したようで、ママがお雛様にお供えするのに取り分けようとしたら、あろう事かダメだと大泣きしたそうだ。独り占めは困ったものだが、娘がいない私は祖母から母へ、そして私へと伝わったこの味と宵節句の風習も終わりと思っていたところ伝えてくれる一筋の光が見えた気がした。今日は自分からお雛様に「よくかんでね。スプーンかしてあげようか」と言っているそうで一安心だ。
いつでも作れる料理ではあるが一年に一度なのが良い。桜色の田麩と菜の花色の錦糸玉子に若草色の青のりが、お腹だけでなく目も心も満杯にしてくれる。
86歳の母は、今年も64度目のお雛様を飾ってお雛様と還暦を迎える妹にばら寿司を作ったそうだ。しまう時には「また来年もお会いしましょう」と声を掛けるとか。早苗さんがブログに書いていたPay Forward. その気持ちありがたく受けてPay Back. 心に留めておきたい。
毛氈に雛ひとりずつ置く母の胸にうかぶや幼きわれら
歴史を感じさせるお雛様と、ラブリーなお雛様。ユリユリの季節の行事を大切にされる心はしっかりとお母様から受け継がれたものなのですね。E.