2017年 10月 05日
月読 鈴木千登世
暑かった夏の日々がうそだったように過去となり、朝夕の冷え込みは寒いほど。街路樹の公孫樹も少しずつ色づいてきた。日ごとに秋が深まる。
このブログを書いている今日(10/4)は中秋の名月。
1年で最も月の美しい満月の夜。
のはずなのにカレンダーは2日後の6日が満月という。???
旧暦の八月十五日=十五夜=満月の夜では…ともやもやする心で調べてみると国立天文台のページにヒットした。
記事によると驚くことに中秋の名月と満月の日付がずれることはしばしば起こるという。
暦(太陽太陰暦)では新月の瞬間を含む日から15日目が15日。今年は9月20日が新月だったので10月4日が暦の8月15日。けれど、天文学的な意味での満月は地球から見て月と太陽が反対方向になった瞬間の月のことを指すので、今年は10月6日3時40分に満月の瞬間を迎えるという。公転軌道の影響で、新月から満月までにかかる日数は一定ではなく、13.9日から15.6日と変化し、今回は、満月まで15.5日ほどかかっているそうだ。(詳しくは国立天文台のHPをご覧ください)
またまた知らないことに出会って、何とも不思議な気持ちで月を眺める。
月よみの光を待ちてかへりませ山路は栗のいがの多きに 良寛
五合庵を訪れた友人が帰ろうとする時に詠んだ歌。「月よみ」とは月のこと。
電灯の明るい夜にすっかり慣れてしまっているけれど、つい百年前まで、夜は暗かった。
(良寛さんは1758年生~1831年没)
月夜は提灯のいらない夜。友人を思う良寛さんの人柄がしのばれる。ゆっくり流れる時と包み込むような闇も。
そういえば桟橋の旅で良寛さんのふるさとの寺泊を訪ねたことがあった。流れるような筆文字と陰影のある部屋。日本海に沈んだ夕日。五合庵。
皆さんもこの月を眺められているだろうか。
シヤッターを押しても押しても捉へ得ぬ月読壮士は直に見るべし
きょうの一首、納得です。昨夜挑戦しましたが、イマイチ~。
ちーさまの写真には良寛さんが見上げているような雰囲気で美しく写ってる!やはり月よみには大自然が良く似合うのですね。
ファインダーごしではきりりと(?)素敵な表情なのにシャッターを押した途端別の表情になってしまう月読さま。今度こそと何枚も写真を撮りました。いつかその素敵なお顔を捉えたい。Cs