ふたたびの  鈴木千登世

毎月第4日曜の午後、山口市のふるさと伝承センターで支部歌会が行われる。

和やかな雰囲気の中、ひとつひとつの作品について感想や批評が語られる。自分の作品を第三者の目でみるのはなかなか難しい。歌会は作品を見つめる大切な機会となっている。

毎回作品の背景に話題が及ぶのが楽しい。参加された皆さんからいろいろと教えていただく。ことに農作業にまつわる話にはいろんな発見があって目が開かれる思いがする。

先月の歌会では蘖(ひこばえ)の作品が2首あった。

緩効の肥料が今に効きだすか初冬の田の面が蘖伸ばす

早苗田のごとく蘖ゆ青々と茎の細きに穂孕みてをり

散歩の時、稲刈りが終わった田が青々として、蘖が風になびいている姿を不思議に思っていた。近づくと実がふくらんでいる…

歌会で尋ねると、蘖が穂孕むことはあるけれど今年のように青々としているのは珍しいとのこと。

そういえば今年の秋は暖かかった。散歩の度に蘖を観察している。

今日から12月。実った田んぼはどうなるのだろう。

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          11月30日。小さいけれど立派に稲が実っている。



ふたたびの黄金田を吹く冬の風いましばらくはゆるやかに吹け  鈴木千登世



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Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 08:08
歌会での作品も地域性が出ますね。
私も実家近くの田で、ひこばえから実っているのを見ました。どうなるのでしょう。E.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 09:02
蘖、孕むのですね。日本も二期作の国に、なるのでしょうか。S.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 12:35
短歌の世界に入って初めて知った言葉がたくさんあります。「ひこばえ」もその一つです。美しい日本の言葉、奥が深いです。Y.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 16:38
稲の開花を促すために田に入れる水を「花水」というのも歌会で覚えた言葉です。歌会はいろいろな意味で学びの場ですね。 A
Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 17:57
今日から12月なのにほんと暖かいですね。塵も積もれば…蘖からの2回目の収穫。無理ですよね〜。N.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-01 22:03
「ふたたびの」という歌い起こし、好きです。ほんとうに立派な眺め! Cz.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-02 05:11 x
実っても刈り取ることはあまりないそうです。人が食べる(売る)ものとはならないそうです。Cs
by minaminouozafk | 2016-12-01 05:37 | Comments(7)