那珂川と御笠川の間で

有川知津子

近くで発掘調査がはじまった。

あたらしい調査区画は白い戸張で目隠しされておごそかだ。

来年の初めごろまで調査はつづく。戸張に立てかけられた「埋蔵文化財発掘調査中」の看板にそう書いてある。

その後は埋め戻されて駐車場になるのだとか。

ここは比恵遺跡群。

福岡平野の、那珂川と御笠川に挟まれたこのあたりは、ちょっとした丘陵になっている。

住んでいてそんな感じはしないけれども、なっているらしい。

この一帯に、ヒエイセキグンはある。

江戸のころ、甚兵衛さんが届けでた金印には「漢委奴国王」と刻まれていた。

ずっとむかし、このへんは ナコク と呼ばれていてね、集落がたくさんあったんだ。
コーセー(後世?)が、海に近いこのあたりを比恵遺跡群って――、で、これはその中の一つ。

弥生時代のものも出るし聖徳太子時代のものも出る。

一緒にいた友人が、まあまあいいかげんに説明してくれた。

季節は小刻みに秋にかたむくようだ。

文明は川のほとりで生まれると習ったのは何年生だったろう。

那珂川と御笠川を頭のなかで鳥瞰してみる。

ぐぐーんと北上すると博多湾が見えてくる。

うつろへば川のほとりを目指したるいにしへびとの私もひとり


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   御笠川です。5日の朝の撮影。

   台風の影響で雲雲雲。

   前方に博多湾という位置から。


   那珂川は、金曜日(9月2日)の英子さんの頁に。

   すてきな夕景です。

   ココをクリック、しても飛べません。

   (ごめんなさい。リンクの貼り方学習中――)






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Commented by minaminouozafk at 2016-09-07 08:14
なるほど、那珂川・御笠川は博多のチグリス・ユーフラテス。この地の文化を育んだのは、水利の便によるところ大ですものね。S.
Commented by minaminouozafk at 2016-09-07 14:20
その那珂川の少し上流にあるわが家の目と鼻の先の川底から1951年にナウマンゾウの臼歯の化石が見つかったそうです!いつも通るときは何にも思いませんが、あらためて長い時間の上に乗っかっているのだなぁと感じますね。Y.
Commented by minaminouozafk at 2016-09-07 18:40
「文明は川のほとりで」その通りですね。福岡にはびっくりするほどたくさん遺跡群や古墳がありますね。
那珂川は背振山へ、御笠川は大宰府をのぼって宝満山へと源流にも心はいつも鳥瞰しています。
〈リンクを貼る〉意味さえわかりませんが、右側のカレンダーの日にちをクリックしたら、とりあえず見たいページに行けます…なんとも、あやしいわたしたち…E.
Commented by minaminouozafk at 2016-09-07 18:57
ナウマン象がのし歩いてた福岡をおもうと、ワクワクします。
E子さんの都会の夕ぐれの那珂川、T子さんの広々とした空のしたの御笠川、どちらの写真も素敵ですね。 A
Commented by minaminouozafk at 2016-09-07 20:35
「チグリス・ユーフラテス」、行ってみたいな~と思います。が、体力で却下されそうです。ナウマンゾウ! いつも通るそんな近くに。なんて壮大な。――カレンダーをクリックしたらよかったんですね。ナルホドです。御笠川は見ない日はありません。……那珂川は見ない日もあるような。早苗さんがご紹介くださった三輪良子さんの『木綿の時間』には、室見川がうたわれていましたね。博多湾にそそぐ川。C.
by minaminouozafk | 2016-09-07 06:30 | Comments(5)