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小さな発見  大野英子

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先週の土曜日は、宗像での歌会。実家では白曼珠沙華が咲いていた。白だとなぜかまんじゅしゃげと言ってしまうのはなぜだろう。

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別の場所にも。真上から見るとまた、違ったフェイスを見せてくれる。今週は植木屋の剪定が入るので、その時に足元は踏みしだかれてしまう。その前に会えて良かった。

歌会会場までは、バスを降りて、のんびり歩いて20分くらい。まだ、夏日ではあったがどうしても確かめたいことがあった。

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個人宅なので全景は遠慮して、一部分だけ。ちらほらとオレンジ色の花が残るのがおわかりだろうか。先月の歌会のときはそれはそれは見事に、家の屋根、壁、隣の大木まで凌霄花の花で覆い尽くされて絶景だったのだ。

先月は、会員の方が実家まで車で迎えに来て下さったので、車中から見ただけで撮れなかったのが残念で、もう一度見たかったのだが、やはりほとんど終わっていた。残念。皆さんも頭の中で想像してくださいね~。

       仄あかき凌霄花に抱かれてうつとりと家はひと夏終へる

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会場脇には見慣れない、赤い実が――

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たぶん、辛夷。春の花時は楽しませてもらったが、葉が茂るとその存在さえ忘れていた。初めて実との邂逅。六年も気付かなくってごめんね。

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ちーさまのご近所は稲刈りが始まっていたが、会場横はまだ実っていた。宗像三山を背景に、雑草も共存のおおらかさ。

千葉周辺は台風被害で大変なときに、こんなに穏やかでなんだか申し訳ないと思いながら、小さな発見のひとときだった。

       稲の穂の稔りゆたかにシャラシャラと聴こえるやうな風が過ぎゆく


# by minaminouozafk | 2019-09-20 06:53 | Comments(2)

秋の陽を濾紙で漉したようなひかりと例えたのは誰だったか。四季のどの季節も好きだけれど、夏の終わりから秋にかけては季節の移ろいがことに心に沁みる。


三連休の初日、お天気に誘われて大道にある道の駅を訪れた。バラやガーベラの傍に吾亦紅と竜胆が並んでいて、秋がそこにあるようで思わず手にしてしまった。続いて訪れた園芸店には藤袴がポットで売られていた。日本産と表示されたものと何も表示されていないものがあって、日本産の方が1.5倍くらいの値段だった。去年見たアサギマダラを思い出して、もしかしたら……と迷うことなく購入。日本産は準絶滅危惧と聞いていたのでそちらを選ぶ。

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 入り口近くの木犀の根元に2株植えた。多年草で繁殖力が強いということなので、来年はもっと増えて蝶が訪れることをちょっぴり期待している。

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                    日本産の文字


 と、ここで「つづく」のはずだった。けれど、思いがけないことは起こるもので、翌朝ウオーキングしていて、ふと水路のそばを見ると、フジバカマのような花が咲いている……。

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葉っぱの形も似ているし、もしかして、白いフジバカマ?


 原種かもと、胸をどきどきさせて、家に帰って調べてみるとフジバカマによく似た花にヒヨドリバナ(鵯花)というのがあることがわかった。違いは葉の形で、三裂するのがフジバカマでヒヨドリバナには切り込みがなく対生しているという。早速比べてみると、んんん?植えたフジバカマの葉、三裂してる?

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○の部分辛うじて三裂?下の葉は裂けていない。うーん、植えたのは本当にフジバカマだったのかとちょっと心配になってきた。


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こちらは裂けていない。ヒヨドリバナのようだ。

アサギマダラはヒヨドリバナの蜜も吸うので、ヒヨドリバナだったとしても蝶は訪れてくれるかも知れない。待つことの楽しい秋となりそうだ。

蝶の来る明日を思ひ花を植うひやくねん前はあふれゐし花








# by minaminouozafk | 2019-09-19 06:06 | Comments(3)

展男先生  有川知津子


 この時節になると思い出される年賀欠礼の挨拶状がある。



 ブログ開設以来、秋がくるたびにご紹介しようと思いつつ、できないままに過ぎてしまっていた。けれども今がいちばんよいタイミングなのだと思う。



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 当時、長崎支部にいた若輩者の私を気に掛けてくださった方からいただいたものである。



 喪中葉書であるから、多くの方のもとへ届けられたことだろう。けれども、小さなことが重なって、この一葉はとても大事なものになっていった。私にしてはほんとうに珍しく、しまった場所を忘れたり無くしたりしない。



 葉書のなかほどには、


  新年のご挨拶は失礼させていただきますが

  皆様からの年賀状は励みにもなりますので

  よろしければ例年通りお送りください


という三行が印刷されている。



 この葉書の送り主は、英子さんのご尊父の大野展男さん――。直接には歌のご指導を賜ったことはなく、お目にかかったのも二度ほどで、三度目はご葬儀のときとなってしまった。



 直接教えを受けたみんなと話していると、自然に「大野先生」「展男先生」という言葉に出合う。何とお呼びしたらよいか分からない私には、そんなことがとてもまぶしいのである。



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                   《葉書裏》



 この葉書の頃には、まだ、英子さんとの間に今のような親しいお付き合いはなかった。その後、英子さんを知るようになって、この葉書の暖かい色合いの文様は、英子さんが選んで作られたのではないかと思うようになった。




 カーテンのうちの光のやはらかさ会ひたき人に会へるとびらよ



# by minaminouozafk | 2019-09-18 05:55 | Comments(7)

   9月16日は、「短歌フェスタ2020」のサポーターズ会議。赤煉瓦文化館に13時集合。


  第3回目に当たる来年の運営は、「心の花」「九大短歌会」「福岡短歌会(仮)」を中心に進められます。よろしくお願いいたします。


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われわれチーム「南の魚座」からは、なかむーこと中村仁彦さん、クリクリさんこと栗山貴臣さん、そして私、藤野が参加。私以外の二人は大会運営の手腕を買われたり、IT技術者としての能力を評価されたり、の起用。ずいぶん頼りにされていました。頑張って。


  びっちり二時間、参加者12人でしっかり話し合い、概要はまとまりました。


  まだ詳細はお伝えできませんが、今までとはかなり趣の異なる回になりそうで、会議の最中からもうワクワクしていました。


  うーん、ちょっとだけ言っちゃおうかな……

  えーっとね、この回は若い人がかなり活躍しますよ。

  今までと風景が違いますよ。


  だからぜひ、老若男女、ふるってご参加くださいね。

  2020年5月10日 日曜日、商工会議所でお待ちしています。スケジュール帳に記入しておいてくださいませ。




       もうすでに若くないのださうなのだ 革命家の眼せる者のまへ


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# by minaminouozafk | 2019-09-17 03:01 | Comments(7)


青磁の青は雨上がりの空の色という。

雨の多い夏だったが雨あがりの美しい青空・・・気がつかなかった。


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門司港の出光美術館で宋磁の展覧会が開催中、思い立って行ってみた。平日の午前中は人も少なくてゆっくり宋の時代の白磁・青磁を堪能できた。シンプルで研ぎ澄まされたフォルム。艶めく白、さまざまな青。



まず惹きつけられたのは定窯の白磁。少しアイボリーの温かい白。地模様のような牡丹唐草文様がうつくしい鉢や皿に魅入ってしまう。撮影禁止、絵葉書もなかったから残念。


青磁色の器のつづくなか鮮やかな緑の壺。翡翠のような碧色。ゆたかな形、浮き出るように流れる唐草模様。これも牡丹唐草文様。


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二つペアの小さな小瓶。淡い涼しげなブルー。よく見るとこの唐草も牡丹唐草。愛らしくすっきりした作品。シンプルなころんと可愛いフォルム。ガラス越しがまどろっこしい。しばらく見惚れていた。



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青磁色のブルーは、釉薬に含まれるわずかな鉄分が窯のなかの酸素を出来るかぎり少なくしたときに青く発色するらしい。はじめは偶然だったのかもしれない。中国の宋の時代の陶磁器は宋磁とよばれ最もうつくしいという。



おどろいたのは67の出品作品のうち19作品が牡丹の花の模様。もちろん無地も多いので模様のなかでは圧倒的な数だ。そのなかでも牡丹唐草が8作品。唐草模様には菊唐草や蓮唐草、牡丹唐草などがある。宋磁には牡丹が相応しいのかもしれない。



浮き出した牡丹の花がエレガントな龍泉窯の壺。ポスターの耳付きの壺も牡丹の花の龍泉窯のもの。



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青磁は日本でも大川内山でとれる原石を使った青磁釉の鍋島青磁などがある。有田焼や波佐見焼器にも。牡丹唐草の模様も今でもあるようだが、やはり宋磁はうつくしい。汝窯のものはなかったがいつか見てみたい。乾隆帝も愛して止まなかった天青色の青磁無紋水仙盆を。


蒸し暑い葉月のお昼どき。たしか門司港駅の工事はおわったはずだ。駅として国の重要文化財指定されているのは東京駅と門司港駅だけ。およそ6年かかった保存修理工事も終わり3月にグランドオープンしたばかり。駅前の噴水は出ていなかったが、タイムトリップしたようなレトロな時間。





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乱反射あをき気泡のつやつやし宋の青磁の牡丹唐草









# by minaminouozafk | 2019-09-16 07:16 | Comments(6)

鞍手町散策 大西晶子

先週の日曜日、98日に田辺聖子著『姥ざかり花の旅笠』について書かせて頂き、18年ぶりに再読し始めた。

主人公の「東路(あずまじ)日記」を書いた小田宅子の歌の師、伊藤常足が住んでいたのは私の住む宗像市と隣りあう鞍手町だ。田辺聖子の文の中に鞍手町の歴史民族資料館を訪ねた折のことなども書かれている。伊藤常足を取材するために訪れ、旧居をたずねたりしたとのことだった。

 私の家から鞍手町までは近い場所なら10分程で行ける。今は鞍手町名産の葡萄の盛りだ。車を走らせると大きな葡萄の房を看板にした葡萄の直売店が所どころにある


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 鞍手町は北九州方面に行くときに通り過ぎるのと、毎年葡萄を買う直売店のおか松屋に行く以外にはほとんど通らないので、鞍手の地名や道路が分からない、町役場や街の中心がどこかも知らないままだ。


 ナビに頼りながら民俗資料館に行ってみた。町の体育館やJR筑豊線くらて駅が近いようだ。学校が近くにあるらしく運動会の練習かと思うような音楽や号令が聞こえたりした。石炭資料館も隣にあったが、現在は閉館中。
 歴史民俗資料館では、他にだれも入館者のいないこじんまりした館内でをゆっくり見て回ることができた。

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伊藤常足の肖像がある、また残した書や歌日記のようなものが展示されていた、自筆の漢詩などもあり字が美しい。
 解説によると「太宰管内志八十二巻」を編纂し、貝原益軒による「筑前国続風土記」という筑前地誌以来続けられた筑前地史編
纂事業の終美を飾ったとある。その業績で藩主からは狩野尚信の絵、桜井大宮司からは絹の羽織を拝領したという。


 

また、地方の人々の学問の師として200人もの門人を教育したそうだ。その中に「姥ざかり~」の小田宅子、同行者の桑原久子の名も挙げてあった。


 旧居も町内にあり、公開されているようだったので歴史
民俗資料館の受付の女性に場所を聞いて行くことにした。町内の地図をいただき、町名と番地をお聞きしナビに案内してもらう。何度も左折右折を繰り返し着いたのはあまり家のない丘陵地。神官をしていたと言う通り、古物神社の脇に、農家風の藁ぶきだったと思われる平屋の家が残されていた。飾り気のない家だが、現在は修理中ということで、庭にはいることができず残念だった。


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そこに行く途中で気が付いたが、現在の中間市にある小田宅子の家は常足の旧居とそんなには遠くない。遠くても4、5㎞くらいだろう。旅の間には日によっては50㎞も歩いた宅子さんのこと、それぐらいの距離なら、歌や古典を学ぶためには苦も無く歩いて行ったことだろう。通った道路もあたりの風景も今とほとんど違わなかったのではないかと思われる。かって私の母が北九州で入院していた時に毎日のように通っていた道を、宅子さんがいそいそと学ぶために通っていたと思うと不思議な気がした。

 伊藤常足が亡くなったのは安政5年(1858年)85歳という当時では珍しい高齢だった。


ナビまかせの帰り道、気が付くとなぜか良く知っている道に出ていた。方向音痴ではないことが数少ない自慢のひとつだったのに、これはどうしたこと? 

まだまだ鞍手町のことはよく分からないが、これからもっと知りたいと思う。




印刷の誤りならず古門の地に古物といふ名の神社あり

# by minaminouozafk | 2019-09-15 08:42 | Comments(6)

 一年に一回やってくる誕生日。この歳になると特には何もなく一年間の平穏を感謝する日となっていた。ただ、年齢を記入するときには、一つ増えた数字がやたらと気になってくるのも事実ではある。


 しかし、今年の誕生日は違った。65という歳はここ数年の間、待ちわびた年齢だったのだ。というのも、ほぼ福岡県全域で使える西鉄バスが発行している「グランドパス65」という定期券を手に入れる資格が発生するからである。これは65歳以上であれば、西鉄バスの路線バスが乗り放題という、なんともうれしい定期券だ。加えて「高速バス」「特急バス」の対象路線の運賃が半額になる。おまけに「西鉄電車」の運賃も後日半額がポイントで還元されるので、実質半額なのである。大分は対象から外れているが、北九州・下関・行橋・佐賀・大牟田などへはまるで市内運賃ほどの金額で利用できる。これは使わない手はないと思い、誕生日前に早速購入した。


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 購入に必要なものは顔写真と年齢を証明する公的証明書のみ。一か月、三か月、半年、一年券の4種類があるが、当然期間が長くなるほど、その一か月あたりの金額は安くなるので、私は迷うことなく一年券を購入した。月に換算すると3,500円、一日にして約115円となる。天神や博多駅まで片道340円だから月に5回出かければほぼ元が取れるという計算になる。私は最低でもカルチャー教室2回、歌会1回の3回は出かけるし、通勤でも往復340円使っているのでかなりの交通費削減だし、さらに言えば、家人がこの定期券を今持つことができたならば、毎月4万円ほど掛かっている交通費が時間の制約はあるものの3500円で済むと言う凄さなのだ。


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 今はスマホのアプリで行き先をセットすれば、その経路をバスの時刻とバス停や乗り換えまで詳しく示してくれる。行く先情報もネットさえつながれば何でも入手できるので、テレビ番組の「路線バスの旅」も夢ではない。気ままにふらっと出かけてみたいものだ。



   路線バスを乗り継ぐ旅に誘はれる雲のながれと風のそよぎに


# by minaminouozafk | 2019-09-14 13:05 | Comments(7)