2018年 01月 04日 ( 1 )

お年始の挨拶に萩の実家を訪れた。

迎えてくれたのは飼い犬の「ひめこ」。ロングコートチワワの雌でもう10歳を越えている。若い頃は気配を察すると玄関先まで走って来て歓迎してくれていたけれど、最近はチョコチョコと歩いて来るようになった。耳も少し遠くなったようだ。


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母の話では2,3歳の子どもと同じくらい周囲のことが分かるという。気に入らないことがあるとすねて自分の籠から出てこないこともあるそうだ。戌年ということで、皆に代わる代わる抱いてもらって満足そう。



実家のお正月。

父が生きていた頃、大晦日や元旦にはなまこを食べていた。

魚屋で調理した物も売られていたけれど、父は自分で捌いていた。

赤なまこと青なまこがあって、赤なまこの方が美味しいとか、捌き方のコツのようなものも教えてくれた。生のまま薄くスライスしておろし大根と混ぜて酢醤油で食べるのが定番だった。

おろし大根と書いたけれど、それは少し改まった言い方で、子どもの頃は「大根すり」と言っていた。酢醤油も父は「すいち」と呼んで、柚子の酢があればそれを絞って使っていた。なまこは大根すりを入れてすいちで食べるものだった。ひやりとした舌触りと、海の匂いとコリコリとした食感。今でこそ美味しいけれど、当時はあまり食べたいと思わない大人の味だった。



毎年大晦日にはなまこを買って調理する。

お節料理とはまた違うお正月の味。実家の味。父はたぶんなまこが好きだったのだろう。くきくきと噛むたびに子どもの頃のお正月が思い浮かぶ。

年越しの夜にはご先祖様が年神様となって訪れるという。なまこを食べながら、今年の無事を心の中でお祈りした。

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元旦に海鼠を食めばしくしくとふるさと匂ふ 遠き潮の音


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by minaminouozafk | 2018-01-04 06:55 | Comments(7)