2017年 12月 31日 ( 1 )

南京櫨 大西晶子

 今日で今年もおしまい、明日からは2018年だ。冬さなか、近所の公園を通りかかると、南京櫨の白い実が美しい。

12月の始めには次女の住む川崎に滞在し、その間に思いがけず紅葉した東京の樹々を見る機会があった。 

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六本木ヒルズの近くで見た大きな公孫樹の木、東京ミッドタウンのクリスタルの沢山の紐で飾られた真っ赤な楓、多摩川浅間神社の楓の紅葉、などなど、いづれも散る前の紅葉の盛りの姿だった。

彩り豊かで印象的な樹々だったが、葉が緑の時期にはまたぜんぜん違う姿を見せるのだろう。いつかその時期にも見てみたい。

 話は近所の公園に戻る。十~十一月頃の南京櫨の緑・赤・黄と色の混ざった紅葉も良いが、冬の白い実だけを枝先に残した姿も清々しい。葉を落とした南京櫨の幹と枝は踊っているようにも見える。

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 南京櫨の実を見ると連想する歌がある。


くれないに染(そ)みしぬるでの鹽(しほ)の實(み)の鹽(しほ)ふけり見ゆ霜(しも)のふれれば  長塚節


 詞書で、海から遠く塩が手に入り難い土地では、白膠木の実の味がしょっぱいので塩の実と呼んだということを知った。白膠木(ぬるで)の木は見たことが無いが、ずっと以前に白膠木には白い実がなると知って以来 南京櫨の白実に想像を重ねていた。これもいつか本物の白膠木を見たいものだ。

 ふたたび話を元に戻すと、南京櫨の実は漢方では烏臼(うきゅう)といい、皮膚病薬、石鹸の材料、利尿剤などになるそうで、なかなか役に立つ植物なのだった。単なる街路樹だとばかり思っていたのだが。


 身近なことや植物でも、このように知らないことが本当に多い。些細な事で心に引っかかっていたことを調べることが、ブログを始めて多くなった。やはり動機が必要なのだとしみじみ思う。

 いつも今回のように取りとめない散文を書いて来た一年だったが、それでも毎週欠かさずこのブログに書き続けられたのは、ブログの仲間と読んでくださる方々のおかげでだと思う。

 一年間、当ブログを見て下さった皆様、こころより御礼申し上げます、ありがとうございました。
   みなさまの新年が良い御年でありますようお祈り申し上げます。

    

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      一年の最後のひと日いちにちが良き日だつたと目をつむりたし
      目ざむれば明日は来年待つものを思うは楽し早く眠らな       晶子


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by minaminouozafk | 2017-12-31 07:30 | Comments(6)