2017年 11月 20日
岸根栗 百留ななみ
大粒でつやつやの岸根栗が届いた。
新米と栗の加工品のお菓子もいろいろ入っている。5年ほど前、岩国市の岸根栗の生産者の方から頼まれて岸根栗のオーナーのひとりになった。といっても年間1万円をお支払したら実りの秋に栗や新米などが入った宅急便が届くというもの。
栗と新米は定番だが、お菓子は新製品が混じっている。
瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして思はゆ・・・は万葉集の山上憶良の有名な一首。
万葉集のころから、たいせつな秋の恵み。
姿も色もうつくしい岸根栗だが、ながめているのならただのオブジェ。鬼皮、渋皮を剥かねばならない。わが家もみんな栗ご飯大好きだから、いつもちょっと逡巡しつつもホカホカの炊きたてを思い剥き始める。
むかしの石庖丁などでは剥くのはたいへんそうだ。そうだ、焼き栗にしてたのではないか。ちょっと危ないがさるかに合戦でもそうだ。なんて勝手な想像をしながら。
意外と単純作業は好きで集中し始めるのだが10個過ぎたあたりで指が痛くなる。栗ご飯は渋皮を傷つけないように気にしなくていい。
新米とたっぷりの岸根栗のごはん。予想どおりのおいしさ。ほっとするやさしい味わい。
渋皮煮はいまだに上手に作れない、というかもう諦めている。
スーパーの店頭にはこのごろはあまり栗を見ない。美味しいけど調理の手間を考えると買う人が限られるのだろう。生産者もよくわかっていて、いろいろと加工を試みている。
今年の新作は「がんね栗衛門」。岸根栗ペーストに少しの砂糖を加えただけの羊羹のような形の栗きんとん。
でも每年たのしみにしていた秋獲れの蜂蜜が入っていない。
マロンパイも昨年とは形が違う。
このように生産者が加工して販売まで手掛けることを6次産業というらしい。農業、漁業などが
第一次産業、工業などが第二次産業、サービス業などが第三次産業。ここまでは小学校の社会で習った。
新しいのは1+2+3の6次産業。たしかにネットの時代にふさわしい。個人で楽しむくらいならいいが、これで収益を上げるのはたいへんだろう。たしかに、每年お菓子の味は変わっているが、あくまで個人の好みの問題で難しい。
甘いものがあまり得意ではない私はただの剥き栗がうれしいかも。栗ご飯はもちろんユリユリさんのように鶏肉と炊いても美味しい。フリーザーに入れておけばしばらく楽しめる。
オシャレな美味しいものが溢れるなか、あえて素材のままが良いかも。
美味しいマロングラッセやモンブランはプロにまかせればいい。
つやつやの黃の剥き栗をならべたり鬼皮渋皮やうやく剥きて
しばらく栗三昧ですね。
6次産業という呼び名、初めて知りました。中間業者が入らない分作り手の矜持と消費者に優しいお値段が期待できますね。がんばれ~。E.
栗剝きに果敢に立ち向かうななみさんの姿が見えるよう~。ほかほかの栗ごはん、おいしかったことでしょうね。Cz.