2017年 11月 02日
ピンポンマム 鈴木千登世
毎週のように行く道の駅の朝市では季節の野菜や果物と一緒に花も売られている。
先週、まんまるのかわいらしい花に目がとまった。それがピンポンマムという菊の花。ポンポンマムという種類もあるという。ピンポンマムはピンポン玉のように球形に咲く菊で、ポンポンマムは半球から球形に近い菊。ピンポン、ポンポン…色もさまざまで名前も姿も可愛らしい。
秋空にすこーんと憂さをかつ飛ばす ピンポンマムの花を抱へて 千登世
菊と言えば、先週の金曜日は旧暦の九月九日。菊の節句の日(重陽の節句)でもあった。(以前、菊慈童の記事で英子さんがその起源を紹介されていた。)
菊は奈良時代に中国から薬草として伝えられたとされ、重陽の節句に催しが行われるようになったのは平安時代以降で、菊酒を飲んだり、詩を奉ったりしたという。「菊の着せ綿」として前夜から菊の花に綿をかぶせて露を含ませ、菊の花の香りのただようその綿で肌を拭うと老いが去り、長寿を保つことができるという慣習も広まっていた。今でも秋になると「着せ綿」という和菓子が売られている。
懐かしいのは「菊人形」展。菊の花を人形の衣装として展示していたもので大河ドラマの場面が再現されていた(らしい)。子どもの頃、母に連れられて宇部の常盤公園に見に行ったことがあるけれど、人形の記憶はおぼろで清涼感のある菊の花の香りばかりを覚えている。常盤公園の菊人形は展示会に変わっていると聞いた。
菊の花酢にひたしつつうらさぶしかくしつつこそ秋も過ぎなむ 北原白秋
今朝の最低気温は5℃だった。街路樹の紅葉も進んでいる。早過ぎると同僚に笑われてしまったけれど、ストーブを出して冬への準備を始めた。
高くてなかなか買えませんが、日曜日の大会の宗像大社では、菊花展も開催中!どんな菊に出会えるか楽しみです。E.