2017年 09月 25日
日本の種 百留ななみ
每年、夏の終わりたっぷりの雨で土が潤ったあと冬野菜の種まきをする。このごろは種まきから収穫までおまかせする夫がホームセンターで買ってきてくれる。いつも種が鮮やかなブルーやピンクであることは気になっていた。
袋の表のつややかな蕪の写真をながめ実る頃を想像しつつ種蒔き。蒔き終えて、まだ残りがあるので、きちんと封をと思いながら裏をしっかり読む。すると「この種は農薬処理をしています」の小さな文字。
ええっつ!どうして農薬処理なんかしてある種を買ってきたの?と夫に不審の眼差し・・・でもよく見ると大根も人参も菠薐草も。チウロム処理済イプロジオン.キャプダン種子粉衣など書いてある。種子粉衣ってことは鮮やかなブルーやピンクは農薬。
青虫もカメムシもどうぞどうぞと無農薬を売りにしていた我が庭の野菜たち。発芽まえから農薬処理がされているとは知らなかった。そのうえ生産地?はアメリカ、中国、韓国、ニュージーランドなどとなっている。すべて外国産?厳密には地消地産ではない。国産野菜とも言えないのだろうか。
ついでに発芽率なる表記もあり85%や90%以上とやたら高い。だから、我家の畑でも元気に育つ。妙に納得してしまいつつも割り切れない気持ち。どこのホームセンターでも種のメーカーはタキイ種苗やサカタのタネが多い。
こんな時に便利なのがネット検索。
国内の大手種苗会社ではコストを安く、大量に作るために海外の広大な土地で野菜の種を採取、9割ちかくが外国産らしい。それらはF1品種と呼ばれる一代限りだが形の揃った同じ大きさのものが大量生産できるものらしい。F1品種の野菜から採取した種をまいても発芽率ははなはだ低いようだ。だから農家も每年新しい種を種苗会社から購入する。
日本の野菜たちの生命はどうもつながっていない。小さな家庭菜園だけではなく、箱詰して市場に出荷する農家こそF1品種が必要なのだろう。庭の小さな畑までグローバル化は来ている。
もちろんこだわって自分の畑で種を取り連鎖させている方もいると思う。私も今年はささやかなる抵抗で大根も蕪も人参も何本か花を咲かせて種をとってみよう。もしかしたら発芽してくれるかもしれない。每年更新できたら嬉しい。
どこのスーパーの野菜も同じ種苗会社が外つ国で育てた種からと思うとなんだか恐ろしい。ぼおっとしているうちにいろいろな生命のクローンも実現するのだろうか。
つぎの世にいのちをつなぐ要の無きゆたかな一代雑種のふしぎ
ななみ
貝類や牛なども外国生まれでも、一定期間日本で寝かせたら国産となると聞いたことがあります。
曖昧世界ですね。何を信じていいのやら。E.
雫をのせた幼い葉っぱ、かわいい。ななみさんですから、種取り連鎖、成功させるのでしょうね! Cz.