2017年 09月 13日
告白しながら 有川知津子
プリントが出てきた。
小学校の教員をしている友人が作ったプリントで、( )の中に言葉を入れてみましょう!
というものだ。対象は、小学校中学年の児童たち。
その中の一つに、巽聖歌作詞の「たきび」の3番があった。
巽聖歌は、北原白秋の門。明治38年、岩手県生まれ。木俣修(明治39年生)と一つ違う。
「赤い鳥」に発表した童謡が白秋に高く評価され、「多磨」創刊と同時に同人となった。
プリントには、こうある。
こがらし、こがらし、
さむいみち、
たきびだ、たきびだ、
おちばたき。
「あたろうか。」
「あたろうよ。」
( A )しながら
あるいてく。
このAに語句を入れるのだ。
いったい、何をしながら歩いていくというのか。
子供たちはいろんな場面を想像して、それにふさわしい言葉を選ぶ/探す。
もとより、正解を求めての問いではない。もちろん文脈にそった語句に越したことはないが、
まずは思い浮かべた状況を言語化する練習の意図がある。
友人曰く、遊びの要素が多くて、子供たちの息抜きになっているらしい――。
小学生もタイヘンなのだ。
参考までに1番と2番を書いておこう。
1 かきねの、かきねの 2 さざんか、さざんか、
まがりかど、 さいたみち、
たきびだ、たきびだ、 たきびだ、たきびだ、
おちばたき。 おちばたき。
「あたろうか。」 「あたろうか。」
「あたろうよ。」 「あたろうよ。」
きたかぜ、ぴいぷう しもやけ、おててが
ふいている。 もう、かゆい。
さて、
Aのオリジナルは、「そうだん」。
「相談しながら歩いてく」のだ。この詞はほんとにすごいと思う。
このとき、子供たちから出た回答に、
「ポケモン」「ほっこり」「いねむり」「しゅくだい」などがあったが、
なかなかやるな~と思ったのは、断然「こくはく」であった。
いつも通り抜ける公園。
こんなかわいいものが――。誰がつくったのだろう。
ベランダは押すな押すなの秋日和ふとん、玉葱、ピアニカ、白秋
今日も楽しいお話をありがとう。現代っ子の発想にはびっくりですね。
オブジェも一足先に秋の風情。E.
早く回復してくださいね。S.