2017年 04月 22日
松岡寿司 栗山由利
買い物に行く時は、よほどの予定がない限りとりあえず豚の薄切りと鶏もも肉、それに青菜やきのこ類を買って帰り、それから料理を決める。
その日は魚コーナーに小アジよりも小さい豆アジが並んでいた。漁港であれば、お迎えの猫さんたちがポイッと投げてもらえるくらいの大きさである。これくらいのアジをみると大体迷うことなく買う。それから野菜コーナーに戻って大葉をカゴに入れる。
私のふるさと大分は一村一品運動の発祥の地として有名であり、佐賀関の関アジ関サバ、日出町の城下かれい。カボスは全国的に名が通っているし、しいたけも昔から多く作られているなど海のもの、山のものにたくさんの美味しいものがある。しいたけの秋子を焼いて醤油数滴とカボスを絞っていただくのは産地ならではの贅沢であろう。
実家がある大分市の松岡地区に伝わるアジ寿司もほんとうに美味しく、「松岡寿司」と呼ばれて居る。地元の友達に言わせると140年の味なのだそうだ。白くなるまで甘酢でしっかりしめたアジの握り寿司で、それを大葉でくるりと巻いて上に生姜のすりおろしと胡麻をのせる。本物を口にしたのは二、三回しかないが、見よう見まねで母が作っていたものを、これまた見よう見まねで今も作っている。
子供たちが居た頃は次から次へと食べるので下ごしらえに大変な思いをしたが、今は初老二人なので楽である。おまけに、青魚と大葉、具沢山の汁物とお浸しであれば健康的な献立であるし、何より安上がりでもある。
「昨夜は健康的な夕飯だった」そう思って冷蔵庫を開けたら、残っていたはずの寿司三個がない。私が寝たあとに食べるのは不健康である。
生魚(なまいお)に振りむきもせず家猫は贅沢グルメのカリポリを喰む
松岡寿司、夫が鯵を釣った時に挑戦してみます。良いレシピを紹介して下さってありがとう~ =^_^= A
でも、豆アジ珍しいですね。以前は見つけたら南蛮漬けにしてたけど、最近の単調なメニューを反省(>_<)