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黒い鳥  百留ななみ

  しあわせの青い鳥。おちゃめなで凛々しい黒い鳥。黒い鳥といえば、まずはカラスを思うだろう。幼い頃に読んだ絵本に、カラスは色々な色になりたくて欲張って全部混ぜたら真っ黒になってしまったというのを妙に納得した記憶がある。

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トベラ 扉と書く 鳥たちの餌

  そろそろ鴨たちがやって来るはずと思い、椹野川河口の干拓地のきらら浜に行ってみた。池にはたくさんの水鳥の姿が。おだやかな秋の好天。なんだかモノトーン、というか黒い鳥が多い。平日で人気もまばら、パークレンジャーのおじさんが丁寧に説明してくださった。


  まず、目の前で大きく翼を広げている黒い鳥はカワウ。意外とラムネ色の眼がかわいいと思うのは望遠鏡だから。空飛ぶ漁師と言われるくらい潜水は得意。だが、翼は撥水加工が弱く水が染み込んでしまう。だから天気の良い午後はもっぱら日向ぼっこ。

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  ついーっと水脈を引きつつ横切った忍者のような黒い水鳥。幾度も首を水中に突っ込み逆立ち状態。全身真っ黒で嘴の白いモノトーンはツルの仲間クイナ科のオオバン。弁足という足ひれが発達していて潜水が得意。

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  同じく遠目には黒い集団だが望遠鏡でみると眼が金色。ひっくり返ってラッコのように毛づくろいをしているのもいる。お腹は白い。名前はキンクロハジロ、金黒羽白と書く。潜水が得意で水草だけではなく、貝やエビも食べるらしい。

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  漆黒の水鳥、カワウ・オオバン・キンクロハジロはいずれも潜水が得意なだけに体が重い。だから、飛びたつときは、かなりの助走が必要。水面をかなりのスピードで駆けてふわっと離陸する姿はとても凛々しい。


フォーマルウェアは黒。池の中ではそれぞれの集団もあるが、けっこう入り混じって浮かんでいる。しかし、礼節のある水鳥たち。ハーフは滅多に生まれないらしい。

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駆け抜けてオオバンふはり翔びたてり着水までのほんの数秒
百留ななみ


Commented by minaminouozafk at 2016-12-05 08:46
水鳥の動きは、見飽きないですよね。久し振りに大濠公園に出かけたくなりました。
<ハーフは滅多に生まれないらしい>って、たまには有りなのでしょうか(?_?)ハーフ見たい。E.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-05 09:26
うちの近所の新造池にも水鳥が集まってきます。名前がわかると、したしみも湧きますね。S.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-05 18:27
鳥たちは⁉︎人間以外は種の保存のため自ら誤ちはないそうですが…鳥たちとは会話できないので、本心は?です(*^^*)会話が丸聞こえだったら面白い⁇混乱しそうですね💦N.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-05 20:27
ここまで楽しく読みました。鳥の会話ってどんなでしょうね。猫語なら、って人がいるように、鳥語なら! という方もきっと。
カワウの「日向ぼっこ」のこと、ナルホドです。Cz.
Commented by minaminouozafk at 2016-12-05 21:57
鵜の日向ぼっこにそんな意味があるとは、、、!撥水性の弱い水鳥なんてびっくりです。「桟橋」の2008年秋の近江八幡での批評会の折に、琵琶湖の野鳥観察をしました。そのときキンクロハジロを初めて見たことを思い出しました。 A
by minaminouozafk | 2016-12-05 07:31 | Comments(5)